【上昇気流】2023年10月19日)

「晴れた日には/あの森を思うよ/若葉、朽ち葉/鳥たちの楽園/水は森の地下を巡り/風は枝を吹き抜けて空へ/四季折々、色移ろう/緑百山(ひゃくざん)/すべての生命(いのち)の/森へ」。歌手で女優の溝端育和(やすな)さんが歌う「森へ」という曲の歌詞だ。

作ったのはシンガー&ソングライターのいまむら瞭さん。娘さんの今村夏海さんがアルパ(ハープ)で伴奏した。このミニコンサートが開かれたのは、今月15日。「小仏植樹祭2023」の舞台となった東京都立高尾陣場自然公園内の残土ずり山。

ここは小仏トンネルの工事で出された残土の盛り土場だ。2017年、NPO法人国際ふるさとの森づくり協会の主催で植樹が始まり、今年で7年目。「森へ」は、植樹の体験をいまむらさんが曲にしたもの。

「もっと大きな森に育て」と願い、「命つなぐ生き物たちの楽園」になってほしいと歌う。今回は各地から集まった210人が参加し、アカガシ、タブノキ、イロハモミジなど苗木約2300本を植えた。

7回で植えた木は2万2000本以上に上る。植樹祭のほか、雑草の刈り取り、補植など、育樹イベントも行われてきた。この日は、前夜からの雨が上がって、開催の昼には晴れ間が広がった。

植樹のやり方は、植物生態学者、故宮脇昭さんの提唱によるもので「ふるさとの木を混ぜる」「密に」というもの。初期に植えた苗木はもう5㍍以上になり、豊かな森になりつつある。森は参加者の心にも育っているのだ。

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