マヨン火山で有名なフィリピンのアルバイ州にあるビコール国際空港で、爆弾騒ぎがあり空港が一時閉鎖される事態となった。
空港当局によるとマニラへのフライトのため滑走路を移動していたセブパシフィック機のトイレで、「BOMB(爆弾)」と書かれたメモ帳の切れ端を客室乗務員が発見した。報告を受けたパイロットはフライトを中止し、130人以上の乗客と荷物がすべて降ろされ、警察の爆弾処理班によって安全確認が実施された。
空港の滑走路は約3時間にわたって閉鎖され、11便が遅延し同空港に向かっていた1便がマニラに引き返す羽目となった。
フィリピンでは飛行機だけでなく、電車の駅やバスターミナル、ショッピングモールにも金属探知機や爆弾探知犬が配置されているのが普通で、「爆弾を持っている」などと軽い気持ちで冗談を言って逮捕される人も後を絶たない。この国では爆弾テロだけでなく、手投げ弾を持った犯罪者も珍しくないので冗談では済まされないのだ。
機内にメモを残すという手口の今回の事件。トイレというプライベートな空間で、なおかつ不特定多数が出入りする場所なだけに犯人の特定は難しそうだ。
フィリピンでは爆弾ジョークで有罪となると、最高4万ペソ(約10万5千円)の罰金に加え、最高5年の懲役が科せられる可能性もあるなど、冗談では済まされない大きなしっぺ返しを食らうことになる。
(F)