イチ押しの城郭巡り 韓国から

コロナ禍で激減していた海外の観光客が戻ってきた。名所や行楽地は訪問客でごった返し、秋の行楽シーズン突入でさらに増える見通しだ。日本人は円安の影響で爆発的には伸びていないようだが、隣国への行きやすさだけは変わらない。日本の食卓にも定着した韓国グルメや日本製に引けを取らない韓国化粧品などが目当ての日本人観光客を目にする。先日はコスプレ姿の女性たちが地下鉄に乗ってきて、乗客たちの視線を一身に浴びていた。

ところで、旅行先の一番人気はやはりソウルだが、歴史好きの人にお勧めしたいのが城郭巡りだ。ソウルは14世紀末、朝鮮時代初代王の李成桂が当時「漢陽」と呼ばれていたこの地に遷都して以来、600年以上にわたって半島の中心地として栄えてきた。遷都後、都を防衛する総延長20㌔近い城壁が築かれ、要所には大門と小門がそれぞれ四つずつ造られた。これらを「漢陽都城」と称し、史跡にも指定されている。

門にはそれぞれ儒教思想にちなんだ正式名称と共に方角を表す俗称が付けられているが、日本人には門の近くにある市場が馴染(なじ)み深い。露店や店舗がひしめく南大門市場や夜中も営業している衣類卸売り店が集まる東大門市場は有名だ。4大門のうち唯一復元されていない西大門の近くには、日本統治期に造られた刑務所の跡を利用した歴史博物館がある。ソウル市はこの西大門を復元し、「漢陽都城」をユネスコの世界文化遺産に登録したい考えだ。(U)

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