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怪談話で暑気払い 韓国から

朝晩にようやく秋の気配を感じられるようになったが、この夏は熱帯夜も多く、みな暑さとの格闘が続いた。夏といえば、韓国でも暑さを吹き飛ばす怪談話が盛んだが、近年の映画やドラマにはなぜか幽霊物が多い。先日テレビで放映された「悪鬼(悪霊)」というドラマは、悪霊に取りつかれた女性と悪霊が見える男性が不可解な死亡事件の真相を暴くオカルト風ミステリー。ただ、筆者の場合、幽霊に驚く年をとっくに過ぎてしまったが。

昔から韓国の代表的な幽霊といえば「処女鬼神」(鬼神=幽霊)だ。結婚前に不慮の事故などで死んだ女性たちが、婚期を迎えた同じ年頃の女性たちを苦しめるため化けて出て、恨みを晴らすといわれる。長い黒髪で顔を覆い、白装束姿で出てくるものが多い。恨みを晴らす女性の幽霊という点では、四谷怪談のお岩さんを連想させる。

だが、結婚できなかったことを恨むというのはいかにも古く、儒教的かもしれない。経済力をつけ、現代社会を闊歩(かっぽ)する今時の独身主義女性を「処女鬼神」が見たら、さぞかし驚くのではないか。むしろ結婚したことで、恨み多き人生になってしまった女性も少なくないだろう。その意味では「処女鬼神」のコンセプトを現代風に変えねばなるまい。

ところで以前、幽霊物のドラマを韓国の知人たちと一緒に見た時、幽霊に驚く女性陣の声の大きさには参った。肝心の幽霊ではなく、女性たちの声にこちらが肝をつぶすほどだったのだから。(U)

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