副大統領方針に学校混乱 フィリピンから

8月末に始まる新学期を前に、教育相を兼任するサラ・ドゥテルテ副大統領が出した「教室の掲示物をすべて撤去すべし」という方針が物議を醸している。

フィリピンの学校の教室は日本と比べると結構賑(にぎ)やかで、壁一面に絵や写真、歴代大統領の肖像などが張ってあったりと、教師の個性が反映される場でもあった。生徒のため自腹で視覚教材を準備する教師も多く、新学期前に教師がせっせと教室を装飾する様子は、季節の風物詩のようなものでもあった。

しかしドゥテルテ氏は「学校は生徒が授業を受けるため、清潔で秩序があり機能的であるべきだ」と指摘し、教室の壁の掲示物をすべて撤去するよう命じた。掲示物にはポスターや視覚教材だけでなく、国民的英雄や歴代大統領の肖像、宗教的な十字架なども含まれる。現地ニュースではドゥテルテ氏が視察で訪れた学校で、教室に掲示された自分の写真を剥がす姿も放映された。

これに対し教師団体からは、授業に視覚教材は非常に役立ち授業の妨げにはならないと強調。本当に学習の妨げとなっているのは教室不足による過密状態だと指摘し、撤去の方針に反対を表明した。

ドゥテルテ氏はほかにも学校での予備役将校訓練課程(ROTC)を復活させる方針を示すなど、父親のドゥテルテ前大統領譲りのストロングスタイルを踏襲。前大統領も剛腕政治で知られたが、不仲説があるにもかかわらずその性格は似ていることでも知られている。(F)

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