トップコラムスイカで命拾い イスラエルから

スイカで命拾い イスラエルから

この夏は、世界各地が記録的な異常気象に見舞われているが、中東も例外ではない。先日、熱波が襲い、イスラエル各地では40度を超え、比較的過ごしやすいエルサレムでも39度を記録した。

その日、急遽(きゅうきょ)移動しなければならなかったため、路線バスを利用した。あたふたと数日出掛ける準備をして家を出たため、水を携帯していないことに気付かなかった。

滝のような汗をかきながらバス停に向かい、目的地へのバスに乗り込んだ。車内はたいてい冷房が利いているが、利き過ぎることもあるので、羽織れる長袖は必需品だ。しかし、この日は逆だった。冷房をかけているものの、全く機能していなかった。乗客は少なかったが、それでも車内は蒸し風呂のようだった。

バス職員が全部の窓を開けてくれたが、なかなか風が通らない。私は、出てくる汗をひっきりなしに拭きながら、自分がほとんど水を飲んでいないことに気付いた。しかも水を持っていない。あまりの暑さと脱水状態で呼吸が苦しく、頭がぼーっとしてきた。これがいわゆる熱中症というものなのか。このままではまずいと思い、ふと手元に目をやると、クーラーボックスがあるではないか。数日家を空けるのでもったいないと思って冷蔵庫から4分の1のスイカを持ってきていたのだった。人目もはばからず大きなスイカをガブリとかじり、保冷剤で頭や首を冷やした。

地獄のようなバスでの1時間だったが、スイカのおかげで命拾いをした。(M)

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