【上昇気流】(2023年7月15日)

ロシアの首都モスクワに欧州各国から代表が集まり、世界的な政治組織が結成された――。現在の話ではなく、100年以上も前の1919年の出来事である。政治組織とは世界革命の指導センター「コミンテルン」(第3インターナショナル)だ。

ロシア革命の勝利を世界に波及させるのが狙いで、加盟21カ条は「内乱へ向けての非合法的機構の設置」(第3条)を義務付けている。

レーニンは資金をふんだんに用意した。原資は革命で倒したロマノフ皇室の没収資産だった(読売新聞社編『20世紀 革命編』)。前年の18年7月にニコライ2世一家を銃殺し、大量の硫酸を使って遺体まで消し去った。資産の方は消さずにものにした。

革命資金は中国・上海に設けられたコミンテルン極東支部から日本にも渡った。最初に受け取ったのは近藤栄蔵という人物で、その額は5000円(現貨幣価値で2000万円)。あまりの大金に浮かれて帰国直後に下関で痛飲し、警察に拘置される醜態をさらした。

その後も革命資金がもたらされ、「コミンテルン日本支部」が結成された。別名を「日本共産党」という。101年前の1922年のきょうである。

同党の志位和夫委員長は、党創立記念日のある7月中に「100年史」を発刊すると自賛している。こちらは歴史の真実を消し去る魂胆らしい。とはいえ、4月の統一地方選では歴史的大敗を喫している。101年、何がめでたい、とでも言うべきか。

spot_img
Google Translate »