トップコラム【上昇気流】(2023年6月24日)

【上昇気流】(2023年6月24日)

とあるJRの駅のトイレに入ろうとすると「ここは女子トイレです」と女性の声でアナウンスが流れた。センサーで感知して知らせるらしい。よく見れば、赤文字で「女子トイレ」とある。慌てて辺りを見回すと、男子トイレはその隣。こちらは青文字で、音声案内はなかった。

この駅の郊外にある健康温泉の浴場の入り口も同様だった。赤い暖簾(のれん)に「女性風呂」とあり、人が近づくと「ここは女性風呂です」とアナウンスが流れる。こちらも女性の声。青い暖簾の「男性風呂」にはアナウンスはない。

目の不自由な人のためならば、男性トイレや男性風呂にも音声案内があってもよさそうだが、それがないのは、いずれも男性対策なのだろう。むろん侵入防止である。「間違って入りました」の言い訳も許さない。アナウンスにはそんな凛(りん)とした響きがあった。

家人いわく「アナウンスがあるだけでも安心。女性用のトイレや風呂に男性が入ってくれば、パニックになる」。都会には共用トイレがあるそうだが、「そんな所、怖くて入れるわけがないよね」とはご近所の女性たちの弁である。

「差別をなくせ」なんて言うけれども、区別をなくしてどうするのか。こんな素朴な疑問も顧みず、あたふたと成立させたLGBT理解増進法。少なからず国民は首を傾(かし)げている。

神の像(かたち)の如(ごと)くに人を創造された、すなわち男と女に、と聖書にある。神を愚弄(ぐろう)しては人も国も決して発展しない。

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