【上昇気流】(2023年5月22日)

先進7カ国(G7)と招待国首脳らによる拡大会合に臨む岸田文雄首相(中央)。右端はバイデン米大統領 20日午後、広島市南区のグランドプリンスホテル広島

人工知能(AI)が世界の要人たちを走らせた――。先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で、対話型AI「チャットGPT」に代表される生成AIに関し、国際的ルール作りに向けた枠組み「広島AIプロセス」を創設して年末までに議論することが決まった、

半面、これらの国の利害関係は調節されず、決定的な対応策を生み出せなかったということもできよう。欧米先進国や中国はAI開発をほぼ国策として進めており、その実情や将来計画の手の内をなかなか明かさないし、事故情報などについても今後とも漏らさないだろう。

その閉鎖性を克服して今後、技術の平準化や情報公開を進めるには、AIが抱える共通課題や技術革新の目標を設定し、各国が進んで参加できる共同研究の場をつくり出すことだ。

過去には、例えば日米英仏独中の6カ国と世界の科学者を集わせ、人間の全遺伝情報(ゲノム)解読を果たした世紀の研究がある。

この計画のアジア拠点が東京にあって研究成果が発信される一方、関連情報が集まってきた。当時、責任者の榊佳之・東大名誉教授は「世界的なゲノムプロジェクトは国と国の活動としてある」と話していた。

日本人の頭の良さ、親和力の高さは一目も二目も置かれてきた。今回、生命の本質をAIで探るという国際的プロジェクトの提案はどうか。巨大データベースやスパコンなどが必要なAI技術の発展を図るのに日本がイニシアチブを取りたい。

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