【上昇気流】(2023年5月16日)

元大関の朝乃山

大相撲夏場所が始まり、連日の満員御礼となっている。既に千秋楽までチケットは完売という。インバウンドの増加を反映し、国技館には外国人の観客の姿も結構目に付く。

注目力士は、4場所連続休場明けの横綱照ノ富士、先場所優勝し大関取りに挑む関脇霧馬山、そして不祥事による6場所の出場停止処分を経て、2年ぶりに幕内に戻ってきた元大関朝乃山だ。中でも朝乃山は照ノ富士をしのぐほどの大歓声で迎えられた。

その声援に応え、初日、2日目と、得意の右四つの態勢で一気に寄り切る盤石の相撲で2連勝、最高の滑り出しを見せた。十両の頃は、元大関のプライドが負けてはならないという守りの気持ちにさせた部分もあったようだ。しかし、幕内に戻ってきて、その本来の力を発揮してくれそうだ。

NHKが発表している取り組みの動画再生回数ランキングでも、1位と2位が朝乃山だ。人気と関心の高さが分かる。多くの相撲ファンが、幕内復帰の日を待っていた。

幕内不在の2年の間に、下の番付にいた力士がぐんぐん力を付けてきた。霧馬山をはじめとしたそれら上位の力士が、朝乃山の前に立ちはだかることになるだろう。地獄を見てきた朝乃山が、彼らを相手にどんな相撲を取るか、興味は尽きない。

厳しい処分も、新型コロナウイルス絡みのものだった。2桁勝ち星ないしそれ以上のいい成績を挙げれば、“コロナ開け”の場所に花を添えることになるだろう。

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