急な地方出張でビジネスホテルを予約した。全国チェーンのホテルの一つだが、チェックインしようとしたら、ワクチン3回以上接種の証明があれば「全国旅行支援」が受けられるという。急いでいたこともあり、証明書は持ってきていなかった。
気流子がいかにも残念顔をしていたからだろうか。フロント嬢が写真でも大丈夫という。すぐ家人に接種証明を写メールで送ってもらい、無事支援を受けることができた。
昨年秋、夫婦で旅行し、長野県の民宿に泊まった時は宿泊費の40%が割り引かれ、おまけに1人3000円のクーポンがもらえた。この時とばかり温泉饅頭(まんじゅう)など土産物を沢山買ったが、かつてない体験だった。得をしたという以上に楽しい気分になれた。
現在は支援額も減らされ、宿泊費の20%、最大5000円が割り引かれ、クーポンも平日2000円、休日なら1000円となっている。それでもお得感は大きい。
しかし、新型コロナウイルス蔓延(まんえん)で疲弊した観光業の需要喚起のためのこの制度、どれだけ利用されているのだろう。テレビなどで取り上げられることが少ない気がする。ネーミングがいかにも役所臭いのも理由の一つではないか。以前の「Go To トラベル」の方が楽しそうでよかった。
新型コロナが感染症法上の「5類」に移行する5月8日宿泊分から、ワクチン3回以上接種の確認や陰性証明の提示が不要となる。これをきっかけに支援の利用が広がるといい。