【上昇気流】(2023年3月28日)

優勝し、八角理事長(右)から賜杯を受け取る霧馬山=26日、エディオンアリーナ大阪

大相撲春場所は、モンゴル出身の関脇霧馬山が小結大栄翔との優勝決定戦を制し初の賜杯を手にした。横綱・大関不在のやや締まらない場所となったが、優勝を争った両力士ほか若手の活躍は大きな世代交代を予感させる。

中でも新入幕で2桁の11勝を上げ敢闘賞を受賞した金峰山(木瀬部屋)は、その潜在力が若手ナンバーワンとも言われる期待の力士。中央アジア、カザフスタン出身では初の幕内力士だ。

192㌢、174㌔の恵まれた体格で、突き押しを得意とするが、四つ相撲への対応力もある。来日前柔道をやっていたところ、元横綱朝青龍の目に留まり相撲を勧められた。日大相撲部時代は全日本選手権準優勝。新入幕は入門から9場所目というスピード出世を果たしている。

大相撲の外国人力士には、モンゴル出身だけでなく、引退した元小結臥牙丸や現役の元大関栃ノ心などジョージア出身の力士もいる。相撲に似た格闘技には韓国相撲やモンゴル相撲、トルコ相撲などがあり、ウラル・アルタイ系の民族共通の競技と言える。

その盛んな地域を地図で見ると「ユーラシア相撲回廊」が存在していることが分かる。カザフスタンはそのちょうど真ん中に位置している。

コーカサス地方や中央アジア出身力士の活躍は、大相撲のスケールをさらに大きくするに違いない。大相撲のチャンピオンは文字通り世界チャンピオンということになる。日本出身の力士には、より一層の奮起を期待したい。

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