【上昇気流】(2023年2月20日)

瞑想中の女性

日本の医学や物理学のノーベル賞受賞者には京都大学出身者が多いが、他の大学にない研究が根付いているからというのが理由の一つだ。ユニークと言えば、瞑想(めいそう)を医療に取り入れようとする研究もそうだ。

京都大病院精神科の研究グループは、“今、ここ”の瞬間に意識を集中することを心掛ける「マインドフルネス」という瞑想の方法を用い、拒食症患者の不安を軽減させたと発表した。被験者20~50代の女性21人を調べると、実験後には不安に関わる脳領域の活動が低下したことが分かった。

摂食障害いわゆる拒食症・過食症は、多くは若い女性が罹患し国内の患者数は推定22万人。専門の病院は限られる(国立国際医療研究センターのホームページより)。

瞑想はもともと、仏教の教えに由来する思想が基にある。しかし西洋医学と発祥の根が違うため、それを医療の中に取り入れるのを嫌い、一線を画す医師が多い。が、食わず嫌いのところもあるだろう。要は拒食症の治療につながるかどうかだ。今回の実験成果に大いに期待したい。

実は、今日の医学でも精神や心と肉体との相互関係を研究する分野がだいぶ進んでいる。「精神身体医学」は疾患を心身両面から解明し、その相関を調整することを治療の根本方針とする。ほかに「精神物理学」も心と体が対等である瞑想的視点に基づいている。

心の不調が体調の不具合として表れるのは、日常生活でよく経験すること。心と体は切り離せない。

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