5月の連休明けの「五月病」が有名だが、正月、冬休みなど長期の休暇明けに「何だかやる気が出ない」「力が湧いてこない」と悩み、モヤモヤする人は多くいると思う。
脳内で起こる「やる気」について考えてみたい。「やる気」は脳内の神経伝達物質である「ドーパミン」によってもたらされる。ドーパミンは脳の側坐(そくざ)核から分泌され、快の感情、学習、運動調節、ホルモン調節などさまざまなものに関与している。ドーパミンの分泌を促進すると、やる気が増すのだ。報酬が多く得られると、やる気が増し、コストやリスクが大きいと、やる気が下がる。
ドーパミンを分泌させるコツとして▼小さな目標を達成していく目標は立派なものでなくても、仕事や家事、対人関係などに対する目標でもよい▼自分を褒める自分で自分を褒めよう。意識して自分を褒め、自己肯定感を上げることだ▼無理をせず疲労やストレスから神経伝達物質のバランスが崩れた時は無理せずに休もう▼芸術に触れる音楽、美術、映画、小説などに触れ、感動することも必要▼目の前のことを一生懸命にやるこれは、マインドフルネスに通じることだが、まず、目の前のやらなければならないことを一生懸命にこなすことだ。
また、生活習慣の見直しも大切なことだ。早寝早起きで良質な睡眠を取り、太陽の光を浴びて一日を出発。朝、昼、晩の食事を、きちんと取り、たんぱく質・脂質・糖質・食物繊維・ミネラルなどのバランスの良い食事をする。少し額に汗をかくくらいの適度な運動をしよう。仕事や家庭内でのストレスをためないように注意することも大切だ。
今回の記事を参考にして、いろいろやって、一人で対処ができないという場合は、他人の助けが必要な状況かもしれない。信頼できる家族や友人、心療内科など専門家に相談してみることも必要だ。
(和)