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沖縄の冬は暖かい?

沖縄

沖縄と言えば「常夏の島」をイメージする人も多いだろう。ハワイほどではないが、実際に沖縄の冬は本土と比べて暖かい。昨年12月の平均気温は約18度で、最高気温も25度を超えた日がほとんどだった。

朝夕は少し肌寒いと感じるが、日中は半袖でも十分なくらい暖かくなる日も多いため、観光客や移住者は冬服で出掛けて暑い思いをすることがある。年末、風が強く「いつもより少し寒いな」と感じた日に、近所の人に「今日が今年で一番寒いみたいよ」と言われたときは、沖縄の暖かさに心底驚かされた。

そんな沖縄だが、過去に観測史上2度だけ雪が降ったことがあるという。1度目は1977年2月17日、久米島でみぞれ(みぞれは雪に含まれる)が観測された。それから39年後の2016年1月24日には名護でみぞれが観測(同日夜には久米島でも再びみぞれを観測)された。寒波の影響などで、ごくごくまれに雪が降るほど寒くなることもあるのが沖縄の冬の特徴だ。

沖縄気象台は今月7日、全国の観測点で今季初めて桜(ヒカンザクラ)が那覇市で開花したと発表した。平年より9日早く、昨年より4日早いという。

桜の開花には冬の寒さが必要不可欠とされる。気温の高い夏につくられた桜の花芽は冬の寒さで一旦(いったん)成長が止まる。そして一定の期間休眠した後、気温の上昇に合わせて開花を始める。つまり沖縄の冬は暖かいといえど、絶妙に桜が開花できる条件を満たしており、本土とは一味違った四季の彩りを楽しむことができているのだ。

筆者は雪国出身のため、冬の厳しい寒さには慣れているが、沖縄の冬が快適過ぎてもう地元に帰れないかもしれない。夜に暖房も付けずに眠れる沖縄の冬は最高だと感じた。半年後には、蒸し暑い梅雨と容赦ない日差しが降り注ぐ夏が待ち構えていることは今は考えないことにする。

(K)

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