新しい時代に飛躍する年に

日の出

初日のひかりさしいでて

四方に輝く今朝のそら~

「年の始めの例(ためし)とて」で始まる正月定番の歌「一月一日」の2番前半の歌詞だ。

東の空から日が昇り、西の空に日が沈むのは1年365日変わらないのに、どういうわけか1月1日に昇る朝日は神々しく感じてしまう。

昨年末はいろいろ忙しく、大晦日(みそか)も新年を迎える直前に年越しそばをかき込むほど。必然的に初日の出とは縁遠かったが、安芸の宮島に初日の出を拝みに遠出した息子から、その様子を収めたビデオが届いた。

真っ暗な山頂で日の出を待つ若者たちの声が聞こえる中、遠くの薄い雲間に小さなオレンジの点が現れたかと思うと、見る見る丸くなって周りを照らし始めた。おかげで初日の出の疑似体験を楽しむことができたが、その一方で、真夜中に山頂まで登り、使い捨てカイロを体中に当てて寒さをしのぎながら日の出を待つなどという“挑戦”が今の自分にできるのかなとも思わされた。

とはいえ、正月になると空気まで新しく感じる。冬のきりっとした寒さが関係しているに違いない。これが南半球のように真夏に正月を迎えるのであれば、かなり感覚は違ってくるはずだ。それから、新年を迎えると昼間が見る見る長くなっているのに気付かされる。ついこの間まで4時半でも真っ暗だったのが、成人の日が近づくと同じ時刻なのに驚くほど明るい。それも、年の始まりを感じるのに一役買っているようだ。

夜明け前が一番暗く寒いように、春夏秋冬の季節の巡りも、冬至に昼が一番短くなって、徐々に日が長くなるのを実感することが、新年早々の体験として、心と体に染み付いている。

今年は十干最後の癸(みずのと)と穏やかで跳躍力がある兎(うさぎ)の意味を持つ卯(う)が合わさった癸卯の年だという。新しい時代に向かって跳躍する年になってほしいものだ。

(武)

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