【上昇気流】(2022年12月3日)

世界人口

国連が世界人口が80億人に達したと発表したので、天地創造の神の言葉を思い浮かべた。「産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ」(旧約聖書「創世記」)。神はいったい、地に満ちる人の数をどう想定されていたのか。人智(じんち)の及ぶところではないが、気になった。

「産めよ」に関しては、人類は古来、多産だが、同時に多死で「増えよ」は容易ではなかった。キリスト誕生の頃は3億人。その後1000年は人口増がほとんどなく、2倍の6億人になったのは16世紀後半。一世代で見れば、変化がない「人口静止社会」だ。

18世紀の産業革命後、死亡率は低下したが、多産は変わらず人口爆発を招いた。とりわけ20世紀半ば以降は凄(すさ)まじい。1950年は25億人、87年は50億人、2022年は80億人。「団塊の世代」で言えば、一世代で50億人以上の人口増を経験している。近世以前の人が聞けば、目をむくに違いない。

現世の人のみが知る「人口爆発社会」だが、日本人には実感が伴わない。なにせ「超少子化社会」だ。昨年の出生数は6年連続過去最少の81万人で、今年は80万人を切るもようだ。先進国では少子化が進む。

とすれば、世界が豊かになれば人口爆発も終わる? それとも貧しい国々は減らず爆発を続ける? いや戦争や自然破壊が爆発を止める? 諸説があるが、未来は見通せない。

それもこれも、人も含めて地を治めていないところが最大の問題のように思われるのである。

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