イスラエルでは23日、最初の雨が降った。夏も終わりを告げ、雨期の冬へと向かう。
この時期、アラブ地域に行くと、庭先や畑でオリーブを収穫している風景に出会う。街路樹のオリーブの木からも収穫している。
アラブ人の友人がオリーブの収穫に行くというので、手伝いに畑へ一緒に行った。樹齢10年に満たない背丈ほどのオリーブの木だが、緑色の実をたくさんつけていた。友人の姉や息子家族、嫁に行った娘2人の家族も加わり、総勢16人で、わずか数時間のうちに60㌔以上のオリーブを収穫した。
収穫後、友人の家ではオリーブの選別が始まった。大きな実を塩漬けにするという。女性たちは、丸い大きなお盆の上で、緑色の実と熟して黒くなった実を分けていた。奥さんによると、黒い実は漬け方が違うという。
小さめのオリーブは40㌔くらいあった。これを友人と2人で油を搾る工場に持って行くと、そこには順番を待っている人々が列をなしていた。搾る番が回ってくると電話をくれるというので、オリーブの入った袋とポリタンクを預け、食事をしにいったん、友人の家に戻った。
食後のコーヒーを飲んでくつろいでいると、これから搾るという連絡があった。工場に着くと、既にオリーブオイルがポリタンクに入れられていた。
搾りたてのオリーブオイルの味と風味は格別だ。アラブの平たいパンを浸して食べると、濃厚な味が口の中に広がり、とても幸せな気持ちになる。(M)