親子が共に育つ子育て拠点を

車で遊ぶ子ども達

厚労省の保育集計によると、5年前まで2万人台で推移していた待機児童は今年2944人まで減った(4月1日時点)。市町村の8割超で待機児童ゼロである。

ところが、政府の「新子育て安心プラン」では2025年女性就業率82%目標を掲げ、保育の受け皿14万人分を整えることになっている。今も「待機児ゼロ」を取り下げてはいない。

コロナ禍による産み控えが影響し、今年前期の出生数は38万人となる見込み。出生数の激減により、今後、保育所の定員割れによる統廃合、あるいは閉園は避けられない。

そこで政府が目を向けたのが約182万人の未就園児に対する支援である。虐待リスクの軽減に向けて、来年度から未就園児等の家庭に特化した支援に取り組む方針を示している。

空いた施設を利活用する保育の多機能化である。具体的には未就園児を週1~2回保育園で受け入れ、保護者と定期的に面談を重ねることで虐待予防につなげていきたい考えだ。

孤立育児をなくしていくためには、気軽に子育ての悩みを話せる場が身近にあるとずいぶん違う。

ニュージーランドには80年前に教会を中心に始まったプレーセンターという保育施設がある。日本でも一部導入されているが、親子で一緒に遊んだり、他の子の世話をしたり、親と子の遊びと学びの場である。

保育政策に詳しい日本総合研究所主任研究員の池本美香氏は、ニュージーランドは「親が子育てする時間、親の子育てを保障するという考え方が基本にある」と言う。

来年度発足のこども家庭庁は、子供の視点で政策・施策を立案するということである。保育所は地域に開かれた子育ての場であってほしい。保育の多機能化を考えるなら、プレーセンターのように親が関われる地域の子育て拠点があってもいい。

(光)

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