【上昇気流】(2022年10月16日)

インコ

「椋鳥の群を吸ひたる大樹かな」(今河古朗)。東京郊外を歩いていると、緑色のインコが集団で電線に止まっている風景を見た。ペットが逃げ出し野生化したという話は知っていたが、実際に目撃すると、やはり驚かされる。

ペットでも集団だと少し不気味だ。原色の色彩といい、どこか違和感を覚える。外来種の繁殖によって、日本固有種の危機が言われている。自分だけ捨てても大丈夫と思っていても、生き物は生存の本能から繁殖を重ねていく。

ブラックバスなどの外来魚の異常な繁殖はそのことを知らせている。釣り人のマナーが求められ、ペットを飼う責任を問われる時代。生き物を飼育する上で、改めて命の尊さを学ぶ必要があるだろう。

減っていく鳥もいれば増えている鳥もいる。昔は、どこにでもスズメなどは見られた。だが、今はあまり見掛けなくなった。カラスやハトの方が多い。スズメは人家に近い所が生息場所だったが、都会では住みにくくなったのだろうか。

ムクドリなどは、集団で行動することで外敵から身を守っている。かつて、地方の駅で電車を待っている時、このムクドリの異常な集団が空を覆うように飛んでいる風景を見たことがある。

鳴き声もすさまじいが、集団の一糸乱れない飛行も驚いた。捕食者の鳥から逃げ回っているのだった。最後には駅前のそれほど大きくはない木に一直線に入って消えた。それこそ手品を見るようだったことを覚えている。

spot_img
Google Translate »