現地英語は慣れと度胸

サンフランシスコ

亡き人間国宝の落語家・柳家小三治氏が、三十数年前、英語の武者修行で米国に勉強に行った時の苦労話をしていた。インターネットで落語を検索、のぞいていて見つけた。

小三治氏が若い頃、友人に誘われて沖縄の米軍基地の中にあるゴルフコースへ出た。昼食時、売店で「ホットドッグ」を注文したら、店員は??と変な顔をするばかり。米軍関係者の友人が「ホットドッグ」というと、すぐに出てきた。

米国に3週間の短期留学を試み、サンフランシスコのUCLAのバークレー校脇にある英語学校に通った。何かの手違いで上級者クラスに入った氏の同級生はドイツ人、フランス人、スイス人、イタリア人、スペイン人など「英語の親戚」を母語にする人ばかり。日本の英語では「聞く・話す」がサッパリ。

「ハーイ!」というあいさつは数日するうちに何とかなったが、日常会話では、まったく違った。休日明けに先生から「ストール行ったか」と聞かれ、ストールって何だ?と頭の中が混乱。先生いわく「いろんなものが並んでいて、買うところ」と言う。「ストア」のことかと気付いた。「ァぺラは見に行ったか」と聞かれァぺラ?とまたまた混乱。歌ったり、踊ったり、演奏したり、と言われ「オペラ」のことかと納得。日本でも現地同様に「ストール」「ァぺラ」と言えばいいのにと思うことしきりだったという。

筆者も25年前にフィリピンに数年駐在したことがある。現地の「タガログ」語なまりが入って聞き取りにくかった。航空券を購入する時、「ルフタンザ」はどうか、と聞かれ、アフリカかどこかの新興国の飛行機か?と思ったが、つづりを見て「ルフトハンザ」だと納得。和製英語「ジャングリッシュ」があるように、フィリピンにもタガログ風英語「タグリッシュ」、韓国には「ハングリッシュ」がある。現地英語には慣れと度胸が欠かせないようだ。

(和)

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