7月後半になると米国では、新学年の開始に向けたセールが大手スーパーやディスカウントストアなどで始まり、文房具やバッグなどが大々的に販売される。今までは他人事(ひとごと)でしかなかったが、今年は筆者の5歳の息子が義務教育の始まりとなるキンダーガーテンに入学したことで、いよいよ当事者となった。
最近まで知らなかったのだが、新学年の初日までに用意すべき学用品のリストがホームページで公表されていた。ペンやクレヨン、スティックのり、消毒液、キッチンペーパーなど10以上あり、数量やメーカーまで指定されていて、そろえるのがなかなか大変だった。
PTAを通して買えば、まとめて用意してくれ、探し回る手間が省けるのだが、申し込み期限はとっくに過ぎていた。学用品を買い求める親子連れで混雑するスーパーを訪れたが、すでに売り切れているものもあり、それでも足りないものは、別の店で買ったり、オンラインで注文したりした。
ギリギリに買いに行く人も少なくないようで、妻の知り合いは、学校が始まる前日に行ったところ、レジに長蛇の列ができていて、いったん家に帰り、夜に改めて訪れたが、品切れだったという。息子の担任の先生によると、前年度に使用しなかった学用品の残りがまだあるので、一部のものを除き多少遅れても大丈夫だという。
こうした学用品は学校に預けられ、そのほとんどはクラス全体で共有される。日本とは違う習慣にまだ違和感もあるが、十分な量の学用品が常に学校にあり、その都度持ってこさせたり、買い足したりする必要がないので、先生の負担を軽くするという点では、とても合理的なのだと思う。(Y)