トップコラム久しぶりの旧盆賑わいも道半ば

久しぶりの旧盆賑わいも道半ば

沖縄県那覇市

沖縄県は8月10日~12日、旧盆を迎えた。沖縄のお盆は旧暦の7月13日から15日の3日間で、今年は全国のお盆の時期と一部重なった。

旧盆の風物詩はエイサーだ。那覇市北部の真嘉比地区、比較的移住者が多い地域だが、10日の夜8時ごろ、トラックを先頭に青年隊が地域を練り歩きながら各スポットでエイサーを披露した。三線の音色に合わせて大太鼓とパーランクー(小太鼓)の音が響くと、続々と住民が見物に訪れた。

60代の女性はパーランクーを片手に踊る孫の晴れ姿をスマホに収めていた。「旧盆のエイサーが2年連続で中止になったから、この日が待ち遠しかった」と話した。

説明不要かもしれないが、エイサーとは、旧盆の最終日(旧暦7月15日)に祖先を来世へ送り出す念仏踊りだ。青年男女がエイサーを踊りながら集落内を練り歩き、無病息災や家内安全などを祈って、祖先の霊を供養する。それだけに、エイサーがないお盆は沖縄では考えられない。

ところが、新型コロナウイルス感染の影響で2020年から2年続けて中止になった所がほとんどだ。今年は参加人数を減らすなど、各青年会が感染対策を講じているが、エイサーを見送った青年会も数多くある。

さらに、大規模なエイサーイベントは実施に至っていない。沖縄本島各地のエイサー青年会が集ってエイサー演舞する「沖縄全島エイサーまつり」は8月20日と21日の日程で3年ぶりに開催される予定だったが、延期が決まっている。関係者は、今後の感染状況を見極めながら規模を縮小した上で年内開催に向けて再検討しているという。

(T)

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »