18歳人口激減と大学統廃合

東京工業大学 大岡山キャンパス本館(Wikipediaより)

コロナ禍の影響を受け、大学経営は厳しさを増している。この40年で18歳人口は3割減った。特に私立大学は4割超が定員割れだ。

先週、東京工業大学と東京医科歯科大学、強い国立大同士の経営統合の話が浮上した。有名国立大学であっても、決して安泰とは言い切れない。

既に国立大学では名古屋と岐阜が統合し、2020年度から国立大学法人東海国立大学機構となった。北海道では小樽商科、帯広畜産、北見工業の三つの大学が統合し、今年度4月、国立大学法人北海道国立大学機構に生まれ変わった。

これらの動きは文部科学省が2018年に打ち出した1法人複数大学制度を活用したもので、制度発足以降、生き残りを懸けた大学の統廃合が活発化している。

筆者の故郷・静岡でも教員養成系の静岡大学と浜松医科大学の再編統合の協議が進んでいる。大学受験した70年代当時、教員志望の人が行くのは静大と決まっていた。

その後、三つの県立大学を統合した静岡県立大学が誕生すると、県立に学生が流れるようになった。さらに地元の私立中高一貫校が大学を開学し、徐々に偏差値を上げてくると、そちらにも多くの学生が流れるようになった。

静岡は首都圏に近く、当時から地元の国公立より、首都圏の私立に進学する流れがあったこともあって、今では母校の高校から地元の静大に進学する人は3分の1に激減している。

大学の数はこの40年で1・6倍となった。近年の教員離れもあり、特に教員養成系の国公立大学はどこも厳しい経営環境にある。

今後、18歳人口が現在の114万人から20年後には3割減の80万人台まで減ると予想されている。地方創生の柱として、地元の知の拠点、人材育成の拠点でもある大学の再編、経営統合の動きに目が離せない。

(光)

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