健康寿命に灯った黄信号

腰というのは体(月=にくづき)の要という文字の成り立ちを見ても明らかなように、人体の本当に重要な部分だ。背骨と骨盤をつなぐ部分なので、立っても座っても寝て(仰〈あお〉向け、横向き共に)も「圧」がかかる。そのため、いったん腰を痛めると、立っても座っても寝てもズキンとくるので、本当に参ってしまう。

統計的に高齢者の分類に属するようになって1カ月もしないうちに、筆者も腰の病気の直前の段階に陥ってしまった。腰については前歴がある。50歳代半ばに引っ越しで重い物を運び過ぎたためか、その後、ぎっくり腰で動けなくなり、CT検査で椎間板ヘルニアになっていることが分かった。ただその時は、医者が何か液体を注入したら痛みはなくなり、右足に少ししびれは残ったが、ほとんど不自由なく過ごせるようになった。

ところが今度は、長時間座って立ったり、腰をかがめて料理をしたりすると腰が伸びなくなり、いったん仰向けに寝て腰を伸ばしてから、ゆっくり立たないと正常に戻らないほどになった。腰の痛みというよりは、わずかな痛みを伴う違和感のようなものだが、それがどんどんひどくなるので病院に行った。

医者によると、脊椎の靭帯(じんたい)が一部骨化して、そのひずみによる負担が腰にかかっているのだそうだ。物理治療が必要な腰の病気ではないが、その直前であり、ストレッチや生活習慣の改善を根気強く続けないと、本当の病気になると“脅された”。

自分では結構、自転車で動き回ったり、重い鞄(かばん)を背負って通勤したりして、それなりの運動はしているつもりでいたが、家族から見ると「全然運動していない」のだそうだ。ここ2年、肥満や高血圧の心配も出ており、ストレッチや緩やかな体操をし始めたが、やはり腰回りの筋肉がみんな固く、弱くなっているのを実感する。もう既に健康寿命を伸ばせるかどうかの瀬戸際に立っているようだ。(武)

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