先日、米国人と公園を散策中、「その草に気を付けろ」と注意された。この草は、ポイズンアイビーというツタの一種で、三つの葉が一組みになっているのが特徴。誤ってこの植物と接触すれば、かゆみや痛みを伴う発疹を引き起こす可能性があり、数週間続くこともあるという。
あちこちに生い茂っているが、とても毒があるように見えない。そうであると知らなければ、うっかり触れてしまいそうだ。
ところで、最近、ヤギを使って、雑草を除去する斬新な取り組みが話題になっている。ニューヨーク市の公園で、夏の間、ヤギの群れを放ち、ポイズンアイビーなどの草を食べさせるという。
ヤギの食欲を利用することで、化学薬品を使用せずに雑草を除去するという斬新なアイデアだ。人間を悩ませるポインズンアイビーも、ヤギにとっては大好物らしい。
「不要な草はヤギに食べさせたらいい」という発想は、いかにも子供が考えそうなものだが、実際に実現させてしまうところが面白い。
これが新たなビジネスにもなっており、カンザス州やテキサス州などでは、ヤギを派遣する業者も現れている。1頭のヤギが1日で約1000平方㍍もの土地の草を食べてくれる上、急な坂など平坦(へいたん)でない地形でも行動できるなどの長所があるという。
この取り組みが今後、どこまで増えるかは分からない。個人的には、ヤギの群れが雑草をおいしそうに食べるほほ笑ましい光景がもっと広がることを期待している。
(Y)