
玉城デニー知事が新型コロナウイルスに感染した。コロナ感染をめぐっては、自ら対策本部長として先頭に立って対策の陣頭指揮をしてきただけに、衝撃が走っている。
玉城氏は28日午前、PCR検査を受け、陽性と診断された。玉城知事は3回のワクチン接種を済ませているが、コロナ感染したのは初めて。
県秘書課によると玉城氏は6月27日午後、親族の感染を知らされた。前日の26日には、この親族とマスクなしで1時間半ほど接触しており、ここで感染した可能性が高いという。
27日は、県議会が開かれており、玉城知事は出席。親族の感染を知らされた後も議会答弁した。野党議員は、濃厚接触者と知りながら議会に出席していたのは問題だと追及した。
その前の玉城氏の行動も物議を醸している。玉城氏は24日、地元沖縄市のライブハウスにマスクをせずに入り、往年の友人でもあるライブ出演者らに囲まれている様子が、ツイッターなどのSNSで拡散された。
これについて県当局は、「あくまでも親族から感染した蓋然(がいぜん)性が高いと考えている」とし、ライブハウスでの感染の可能性を否定した。それでも、酒の提供がある室内空間で、たとえ短時間であってもマスクをせずに行動したことは事実で、危機管理意識が低いという批判は免れない。
昨年、ゴールデンウイークには県内で感染が急拡大。知事は同居家族以外での食事を控えるよう注意喚起しておきながら、同居家族以外のメンバーとバーベキューをしていたことで、批判の矢面に立たされた。
玉城氏は療養期間中は那覇市にある知事公舎で過ごすが、公務に復帰できるのは8日以降の予定だ。
(T)