【上昇気流】(2022年7月2日)

埼玉県熊谷市で気温が40度を観測し、百貨店前の看板に張り出された最高気温の表示=1日午後

暑い、暑いとぼやく日が続くと、天気予報もさることながら「でんき予報」が気に掛かる。でんき予報とは電力使用の予測のことで、供給力との比率を示し、停電の恐れがあれば節電を促す。東京電力のホームページにある。

群馬県などで40度を観測した今週は、東京エリアの使用時ピークが95%に達し、赤枠で表示されていた。停電の目安は97%で、間一髪で停電を免れた。

でんき予報が注目されたのは2007年8月のことだ。偏西風の蛇行や「ラニーニャ現象」の影響で猛暑に襲われた。7月には新潟県中越沖地震が発生し、東電柏崎刈羽原発が全面停止していた。電力供給は綱渡りで、でんき予報を冷や冷やしながら見詰めた。

1987年7月には280万世帯が停電した首都圏大停電がある。この時はフェーン現象による猛暑だった。信号機が消え、警察官2800人が出動して交通整理を行う騒ぎとなった。病院では人工透析装置が停止し、人の命が危険にさらされた▼大停電の方程式は単純だ。「猛暑プラス原発停止」に尽きる。今回の猛暑も偏西風の蛇行とラニーニャ現象の影響らしい。自然現象は人の手で変え難いが、原発停止は解決できる。「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」(上杉鷹山)。原発再稼働にふさわ相応しい格言だ。

努力もしないで大停電を招くのは政治の不作為だ。これも一票を投じる判断材料にしたいと、でんき予報を見て思う。

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