米軍基地に関する有識者会議の冒頭、玉城知事が「ゼレンスキーです」と発言したことが国際問題になっている。
自身の発言についてウクライナのコルスンスキー駐日大使が真意を確認する意向を示すと、5月30日、電話で対談し、「軽率のそしりを免れない」と謝罪した。
地元紙がすぐに失言を報じると、玉城知事はすぐに火消しに走った。
「会議室に入って椅子に座る時、ゼレンスキー大統領のことが話に上がっていたので、椅子にかける時に何も他意なく『ゼレンスキーです』と腰かけただけです。そしてそのあとすぐ『冗談です』と話しました」
ツイッターでこう釈明した。その上で、まだ会議が始まっていなかったため、マスコミが頭撮りするためにスタンバイしていたことは頭になかったと付け加えた。マスコミに聞かれてなければどんな冗談でも過ごせたと思っていたのであろう。
たちが悪いのは、そこに参加していた有識者の大学教授だ。地元紙が発言を報じると、「オンラインで参加して聞いていない」「ネトウヨの如(ごと)き誤報だったら許されませんよ」とツイッターに書き込んだ。
玉城知事の肝煎りの政策として外部有識者からさまざまな意見を聞き、政策提言を行う「万国津梁(しんりょう)会議」を発展させた会議での出来事だったが、有識者は県に採用された立場だ。自らの保身のために知事を擁護しようとしたと疑われても仕方がなかろう。
ゼレンスキー大統領は、ロシアの侵攻に対して、武力を総動員させて抵抗している。玉城知事が目指す対話による解決とは政治スタンスが違うように映る。ウクライナの軍事行動についての見解も伝えてほしい。
(T)