制裁で留学生が窮地に フランスから

地球だより

ウクライナ戦争で西側諸国がロシアへの経済制裁を強める中、フランスのロシア人留学生に深刻な影響が出始めている。その一つはロシア系金融機関を対象に国際取引が制限され、フランスで学費や生活費を受け取れなくなっていることだ。

外国人留学生の多い南フランスのエクサン・プロヴァンスの大学で地理学を専攻するエカテリーナさんは「ロシアの銀行カードでのアパート代の支払いができなくなった」という。戦争開始前に2カ月分をフランスの金融機関に開設した口座に送金してもらった彼女は「今後どうなるか分からない」と頭を抱えている。

窮地に陥っているのはロシア人留学生だけではなく、ウクライナからの留学生も困窮している。パリ大学ソルボンヌ校で経済学を専攻するアレクサンドラさんの家族はポーランドの避難施設にいて送金どころではない。彼女は帰国する家も失い、パリでの生活の見通しも立っていない。

各地でこのような学生を対象に支援団体が次々に立ち上がり、支援の輪が広がっている。アレクサンドラさんは「留学生から避難民になってしまった」と不安を訴える。人道援助団体、Crousネットワークは不安定な状況に追い込まれたウクライナとロシアの留学生のために1ユーロ(約135円)の食事を提供し始めた。無料の食堂チケットを配布する団体もある。ウクライナ南部マリウポリに祖母を残している留学生は「私は恵まれた環境にあるのだから、心を強く保つよう心掛けている」と語った。(A)