【上昇気流】(2022年4月1日)

新型コロナウイルス

きょうから新年度。新しいスタートを切る人も多いだろう。ただ、新型コロナウイルス禍の出口が見えず、再び新規感染者の増加の兆候が出ている。昨日の全国の新規感染者は5万1913人で、先週の同じ曜日と比べ2000人以上の増加だ。

まん延防止等重点措置が解除され、年度の変わり目を迎えて歓送迎会など人と人との接触の機会が多くなったことが理由とみられる。専門家は今後、増加が続く可能性もあると警鐘を鳴らしている。

気になるのは東京都でオミクロン株の系統で、より感染力の強い「BA.2」への置き換わりが進んでいるという報告だ。都の発表では新規陽性者の52・3%と半分以上を占めている。

これまでと同じように基本的な感染予防策を続けるとともに、ワクチンの3回目接種をもっと進めていくべきだ。こうした中、堀内詔子ワクチン担当相が退任し、松野博一官房長官が兼務することになった。

堀内氏が兼務していた五輪担当相の設置期限を迎え、閣僚数が20から19に減るためだが、野党からは岸田文雄首相が口にする「ワクチン重視」を疑問視する声も出ている。ウクライナ問題など重要案件が増えていく中、官房長官が兼務できるのか。3回目接種の重要性をもっと政府が発信しなければ、地方や国民の動きに弾みをつけることはできない。

spot_img
Google Translate »