【上昇気流】(2022年3月7日)

ソニーグループとホンダが、モビリティー(移動手段)分野で戦略的な提携を進めることで基本合意した。

米見本市CESが開幕、車や仮想空間の未来描く
米見本市CESが開幕、車や仮想空間の未来描く

ホンダが車両製造を担い、ソニーは車内を快適な移動空間にするエンターテインメント環境などのサービス基盤を提供して2025年に電気自動車(EV)第1弾モデルの販売を目指す。

40年ほど前は、技術系の新卒者の第1志望は自動車産業で、大学工学部へは卒業後のことを考えて入学してくる学生が多かった。彼らが2、3年生になれば、自主的に夜遅くまで作業場のような実験室で汗まみれになってエンジンを分解したり組み立てたりするのをよく見掛けた。

自動車メーカーに入ってからは、設計、製作に携わった。日本車は1980年代、燃費効率の良さに加えて「よいものを安くつくる」という日本的生産システムの普及の結果、圧倒的に強い国際競争力をつけ、自動車王国をつくり上げた。

EV開発となれば、環境への配慮なども必要な車づくりとなる。IT、人工知能(AI)などを駆使し、デザインも含めさまざま機能を集めて一つのものをつくり出すモジュール時代の車がEVだ。

今はシステム工学全盛で、車づくりも他分野の知恵を生かしたり調節したりする能力が要る。車が好きなだけではやっていけない時代だが、ものづくりには大変な熱意と努力の持続が大事で、その土台は学生時代の“泥臭い”切磋琢磨(せっさたくま)の日々の中で築かれる。学生にはこの間、志を立てることを望む。

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