上昇気流(2022年2月1日)

布マスク

厚生労働省は布製のいわゆる「アベノマスク」の在庫約8000万枚に対し、3倍以上の2億8000万枚、37万件の配布申し込みがあったと発表した。保管料が年6億円かかることから、岸田文雄首相が希望者に配布した上で処分する方針を決めていた。

2020年4月、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する中、マスク不足を補うため安倍晋三首相(当時)が、繰り返し使用が可能な布製マスクの全国民への配布を決定した。それによって不織布マスクを医療関係者に優先的に回せるようにする狙いもあった。

しかし不織布マスクと比べて小さいこと、さらに配布に時間がかかり不織布マスクが少しずつ店頭に戻り始めたことなどから、国民には概(おおむ)ね不評だった。

もともと反安倍傾向の強いメディアは、一部に不良品が混じっていたことなど、ネガティブな面ばかりを報道。「アベノマスク」と揶揄(やゆ)的に表現され、それを外国メディアが日本の貧困な感染対策として嘲笑(ちょうしょう)気味に伝えた。

しかし振り返ってみると、そもそも欧米諸国では当時、新型コロナの感染対策としてのマスク着用には懐疑的だった。今はどの国の人々もマスクを着けている。

布製マスクは不織布マスクに比べ感染予防効果は劣る。それでも、ないよりはましだった。肌に優しいので布製マスクがいいという人も少なからずいた。不当に貶(おとし)められた感のある「アベノマスク」。早く必要な人々の手に届くようにしてほしい。

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