上昇気流(2022年1月27日)

白馬岳

昨年10月から11月にかけ、NHKBSでプレミアムドラマ「山女日記3」が放映された。6回にわたる話は本格的な山岳ドラマで、湊かなえさんの原作。その小説『残照の頂』の発売は11月で、ドラマと同時進行となった。

舞台となる山は白馬岳、雨飾山、安達太良山、八ヶ岳の赤岳、鹿島槍ヶ岳だが、ロケ自体が大遠征だったことを語ってくれたのは山岳写真家の菊池哲男さん。写真家役の中村俊介さんへの技術指導を担当した。

「登るのに大変だった山は?」と聞くと、白馬岳だったと返答。ロケのあった8月、雪は多く残っていて、行きは雨、帰りは雷と、悪天候の中の登山だった。白馬山荘を基地に晴れ間に撮影。

メンバーは、主役の工藤夕貴さんら俳優だけでなく、マネジャー、メイク、スタイリスト、監督、プロデューサー、そして山岳ガイドチームも入れると、60人の大所帯。登山は登山隊長の下で行われた。

石丸謙二郎さんや市毛良枝さんを除けば、出演者は山を知らない人ばかり。ガイドらが歩き方やリュックの背負い方など、初歩から丁寧に指導してくれたという。白馬岳の長大な雪渓を往復した一人は高島礼子さん。

初めての体験だった。それらのスナップが展示された「菊池哲男写真展」が東京の富士フォトギャラリー銀座で開催中(きょうまで)。ガスで被われた雪渓を下ってくる高島さんの姿もある。全員が勢ぞろいした場面もあるが、遠征自体がドラマだったのだ。

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