上昇気流(2022年1月19日)

一部の専門家が「1000年に1度」という大規模噴火が起きた南太平洋の島国トンガ付近の海底火山。これによる津波で高知の室戸岬では何艘(そう)かの船が転覆、沈没し、南米ペルーの海岸で2人が死亡した
通常の地震とは異なる潮位変動が続き、津波の速度や到達時刻なども正確に予測できなかった気象庁。緊急の記者会見を開いた同庁幹部は「こういう現象は知らない」とその対応に苦慮し、戸惑っている様子だった

気象庁が対応に苦慮、津波か不明も警報発表
15日に起きたトンガの火山噴火を捉えた衛星写真=トンガ気象当局提供(EPA時事)

地球科学者で京都大学名誉教授の鎌田浩毅さんは2011年の東日本大震災以降、「動く大地の時代に入った」と主張。「地球を理解するには、全体を一つの『システム』として、マクロに理解することが重要。『部分でなく全体を見る』」(『地球とは何か』)べきという
今回の大噴火で発生した音波の一種が地球を周回した。それを見ても、日本が海に囲まれ世界と繋(つな)がっていることが理解できる
昨今、人々の関心は宇宙に向き、何光年、何十光年先のことが分かってきたし、隕石(いんせき)対策なども世界各地で進んでいる。それに対し足元の地球環境では案外、分からない事象が多いのではないか
今回の大噴火は、津波の威力についても普通の波とは全く違うことを物語っている。テレビで津波がペルーの海岸に到達し、住民が慌てて避難する様子が映っていた。「50㌢でも足を取られたら亡くなる。目前で急に5㍍、10㍍になることもある」と専門家の強い警告があった。

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