上昇気流(2022年1月18日)

岸田文雄首相

岸田文雄内閣が発足以来の高い支持率を示している。読売新聞と日本テレビの世論調査(今月14~16日実施)で66%、時事通信(7~10日)でも51・7%となっている。実施時期は新型コロナウイルスの「オミクロン株」で感染者が急拡大し始めて以降だ。

菅義偉前政権の支持率は、新規感染者数の増加にほぼ反比例して下がっていった。岸田内閣では、その法則が崩れた。

一番大きい理由は、重症者が少ないことがあるだろう。デルタ株の拡大時には自宅療養者が増え、容態が急変して亡くなるなどのケースが起きた。今はまだ緊急事態を宣言するまでに至っていない。

安倍晋三内閣や菅内閣の時は、対応が後手に回ったとの批判が出たことを反省し、「先手先手」の対策を取っていることが評価されているとの指摘もある。しかし入院を自宅療養に切り替えるなど、オミクロン株の性質を考えれば当然の措置にすぎない。

反対にワクチンの追加接種では、接種時期を2回目接種後8カ月にこだわって実質的にブレーキをかけた。仕事人の菅氏がワクチン接種で示したようなしゃかりきさが見えない。

岸田政権の「丁寧な説明」が好印象を与えているとの見方もある。それもいいが、政府に求められるのはまず適切な施策だ。日本のメディアは、ソフトイメージの政権には甘くなる傾向があり、それが世論にも反映する。岸田首相は支持率の高さに安心せず、強力に施策を進めてほしい。

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