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タイで相次ぐウイグル族の密入国


地球だより

 タイ警察によると、3月にタイ南部ソンクラー県の天然ゴム農園で逮捕された子供82人を含む密入国容疑者213人の多くが中国籍のウイグル族であることが判明した。

 逮捕されたウイグル族は中国政府の弾圧を恐れ中国を脱出し、第三国への出国を希望しているとされる。

 また今月19日、タイ東部サケーオ県のカンボジア国境で、中国籍のウイグル族とみられる男女14人が密入国容疑でタイ警察に逮捕された。

 数年前までは北朝鮮からの難民が多数、タイに陸路で避難してきたものだが、今春からウイグル族までもが、同じようなこのルートでタイへの避難を始めたもようだ。

 密入国してまで異国に避難するほど北朝鮮もウイグルもひどい政治状況にあるということなのかもしれない。

 飢えや寒さといった命の限界状況にさらされる北朝鮮の状況は世界によく知られているが、その状況は中国のウイグル族においてもあまり変わらない可能性が高い。

 一度、ウイグル自治区のウルムチを訪問したことがあるが、ウイグル人が大学を卒業しても就職が困難。さらにイスラム教徒として礼拝の自由を脅かされ、ウイグル語での入試は受け付けられないなど中国語に駆逐されている事実を目の当たりにしたことがある。

 格差社会のひずみが露骨に出てきている中国だが、漢人とウイグル、チベットといった民族間のひずみもかなり大きなものがある。

(T)