世界日報 Web版

コロナブルー吹き飛ばした五輪ーオーストリアから


地球だより

 東京五輪はアルプスの小国オーストリアにとって忘れることができない大会となった。金1、銀1、銅5の計7個のメダルを獲得したのだ。国民にとって最高のエキサイティングした五輪となった。

 最初のメダル獲得は、女子自転車競技ロードレースのアンナ・キーゼンホファー選手。2004年のアテネ大会以来の金メダルとなった。同選手はプロの自転車競走選手ではなく、学校で数学を教えている学者タイプの女性であり、ノーマークだった。そのキーゼンホファー選手が総距離137キロのロードレースで他のプロ選手を圧倒し、大差をつけてゴールを切ったのだ。米CNNもその活躍を大きく報じた。

 その後、柔道女子70キロ級で銀1、男子81キロ級で銅1個を獲得し「欧州の柔道王国」といわれた同国の名声が復活。その後、空手女子組手55キロ級、男子円盤投げ、ボート女子シングルスカル、男子スポーツクライミングでそれぞれ銅メダルを得た。

 「わが国はウインタースポーツ国だ。夏季五輪ではメダルを期待しない方が無難だ」と考えていた国民は、連日の選手の活躍に大喜び。長いコロナ規制もあり、沈み気味だった国民が生き生きしてきた。大会を中継する国営放送のスポーツ担当者は「またメダルを取りました」と大喜び。

 大会開催前まで「東京は新型コロナ感染が拡大し、五輪開催は厳しい」といったネガティブなニュースばかり報じてきたことなど忘れて国民と一緒になって大騒ぎだ。東京五輪は国民のコロナブルーを吹き飛ばしてしまった。

(O)

写真=東京五輪大会で新風を巻き起こしたアンナ・キ―ゼンホファー選手(2021年7月25日、オーストリア国営放送の中継から)