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聖書の名山、シナイ山ーエジプトから


地球だより

 エジプトにおける名山中の名山と言えばシナイ山だ。同国東部シナイ半島のほぼ中央にあるこの山が、ことに世界的に有名である理由は、他でもない旧約聖書に、預言者モーセが神から「十戒」を授かったと記録される山だからだ。

 山頂の周りには四方八方に大きな黒々とした岩がその肌をむき出しにしており、周辺の山々もシナイ山の山頂を見上げるように、黒々として連なっている。厳粛な雰囲気が山全体とその周辺の山の稜線にみなぎっている。

 山の麓の修道院の庭には柴が繁っており、神が燃える柴を通してモーセに現れた聖書の言い伝えを想起しながらひと時を過ごせる。頂上付近には小さなユダヤ教の会堂が建てられている。それ以外は自然そのものだ。

 シナイ山を含むシナイ半島の大部分は現在、複数のリゾート地を除いて危険区域に指定されていることから、旅行会社は登山企画を組めない。が、複数のプライベートな組織がシナイ山観光を実施しており、自己責任での登頂は可能だ。

 数年前、筆者の従妹の娘たちが登頂した。カイロ市中心部から車で10時間弱、修道院や宿泊施設に1泊して翌朝3時ごろから登頂開始、頂上で早朝6~7時ごろのご来光を仰ぐのだ。

 出発地点から7合目付近までラクダに乗ることも可能。それ以降の上り坂は高齢者にはきついが、ヘルパーが体を押してくれるサービスもある。

(S)