世界日報 Web版

スンニ派総本山アズハルーエジプトから


地球だより

 エジプトにある世界的組織の中で、超重要と思われる組織の一つに、イスラム教スンニ派総本山である「アズハル」がある。重要でありながらも、日本ではほとんど知られていない。

 イスラム教スンニ派の総本山であり、その下に、世界最古の大学と言われるアズハル大学を持ち、世界中のイスラム教スンニ派指導者の子弟が集い、イスラム法を含むイスラム教全般を教育、全世界にイスラム教スンニ派指導者を輩出しているイスラム教の中心的な組織なのだ。

 エジプトでは、大学だけではなく、高校、中学、小学、幼稚園に至るまで、アズハルが経営する教育施設が全国に広がっている。

 実際に訪問して驚かされたことの一つは、何億人もいるスンニ派にしては「ここが総本山?」との声を発したくなる程度の施設だったことだ。門構えや建物はそれほど豪華ではなく、中に入っても7~8階のビル中に100人ぐらい入れるホールが二つほど、それ以外は小部屋が多くあるだけ。

 イスラム指導者には神の前にみな平信徒であるという考えがあることから、そのような思想が表れたものかと思わされた。建物の規模より教育機関として存在感があるのだ。

 ピラミッドやスフィンクスなど、古代王国のイメージが浮かぶエジプトだが、90%の国民がイスラム教徒であるイスラム教国家になっている現実には、アズハルが果たした役割が大きい。

(S)