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コロナ禍の結婚式ーイスラエルから


地球だより

 1カ月のロックダウン(都市封鎖)が解除になり、アラブ人の友人から、結婚式の招待状を頂いた。末の息子さんが結婚するという。イスラム教徒で、通常は1週間かけて大勢で祝うそうだが、コロナ禍での今回は、近しい親族と友人だけ集まるという。

 当日は、屋外のテントを張った会場で、マスクをしていたのは2割ほどだった。昼の食事から始まったが、ユダヤ教宗教家の結婚式と同様に、男女が別れて食事をする。大皿には炊いたご飯の上にひき肉やナッツ、そして骨付きの羊肉が乗っている。イスラム教の結婚式では定番だ。温かいヨーグルト入りスープを掛けて食べるが、これが意外とおいしい。

 食事が終わると、音楽に合わせ踊りが始まる。男女別だが、社会的距離などはない。

夕方、美しく飾りが施されたウエディングカーが数台用意された。花嫁さんを迎えに行くのだ。私も便乗させてもらった。クラクションを鳴らしながら、オープンカーを先頭に車列が進んで行く。

 美しい花嫁は、家族と別れ難く涙をこらえていた。父親に導かれてオープンカーに乗ると、父も娘も大粒の涙を流した。

 花嫁を乗せた車列が到着すると、びしっと着飾った花婿が出迎えた。家族と離れて寂しそうな顔をしている花嫁の手を取り家に入った。親へのあいさつである。招待客にもあいさつし、新婚カップルのダンスが始まった。無事に5人兄弟の末っ子の結婚式を成し遂げた友人夫婦の顔は、とても満足げだった。

(M)