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古刹伝統の薬草サウナーラオスから


地球だより

 ラオスでは伝統的に薬草サウナが盛んだ。今では大抵の町に、観光客用のサウナ&マッサージ店が出店するようになったが、昔はお寺の中に医療施設として置かれていた。

 なお、今でも旅行者などに門戸を開いているお寺の薬草サウナがある。首都ビエンチャン郊外にあるソッパルアン寺院がそれだ。記者も一度、この寺を訪ねたことがある。ビエンチャン中心部から三輪タクシーで15分ほどメコン河沿いを走った所にある。小さな山門のある小ぶりな古刹(こさつ)ながら、木立がそびえている様は日本の神社のようだ。

 その木の葉に手が届くような高床式の建物の階上に薬草サウナ・ルームが設置されている。階下には風呂焚(た)き少年がいて、湯治客が入ると湯が詰まったドラム缶にレモングラスやバジル、コブミカンの葉などの薬草を少々、放り込み、火元の木を足して火勢を大きくする。

 この窯には2本の煙突が付いている。1本がドラム缶の熱い蒸気を階上のサウナ室に送り込むもので、湿った木製の重い戸を開いて入ると途端に中からもくもくと入道雲のような蒸気が飛び出してくる。

 ただ98度といったサウナ温度ではなく、蒸気の温度は50度程度だから、結構ゆっくりサウナタイムを楽しめる。それでも再び重い戸を開けて外に出ると、南国の暑い空気が涼しく感じるから結構、体は熱くほてっている。

 さらに、ここでは休憩中に熱い薬草茶がふるまわれる。体の外からだけでなく内からも温めるということらしい。これを2、3度繰り返せば、内外ともに一皮むけたような爽快な気分になる。

(T)