世界日報 Web版

あと1週間でクリスマス


地球だより

 ウィーン市庁舎前広場には毎年、欧州最大規模のクリスマス市場が開かれる。今年も11月15日、高さ32メートル、樹齢130年の松の木のクリスマスツリーに付けられた2000個を超えるLEDランプにスイッチが入った。

 市場では子供連れの夫婦や若いカップルが店のスタンドをのぞきながら、シナモンの香りのクーヘン(焼き菓子)やツリーの飾物を買ったり、クリスマス市場で欠かせない飲物プンシュ(ワインやラム酒に砂糖やシナモンを混ぜて暖かくした飲み物)を飲んだりしている。クリスマスの雰囲気はいやが応でも盛り上がる。

 問題は雪が降らないことだ。ウィーンではここ数年、雪に包まれたロマンチックなクリスマスの夜といった風景は見られなくなった。

 オーストリア代表紙プレッセによると、オーストリアの家庭の72%はクリスマスツリーを家に飾るという。ツリーの下に用意したプレゼントを置いておく。

 筆者が住むウィーン市16区は労働者の区と呼ばれ、移民や難民が多く住んでいる。彼らの多くはイスラム教徒だが、子供がいる家では最近はクリスマスを祝う傾向が出てきた。子供たちはクリスマスの温かい雰囲気とプレゼントが欲しいのだ。

 雪が積もれば、町の騒音は雪に吸収され、静かになる。雪が降らないウィーンのクリスマスイブとクリスマスの日は、それでもいつもの日よりは静かだ。ツリーに飾られた淡い光が窓から外を照らし、歩く人の足元を明るくする。

(O)