地域一体での環境整備が大事

学校部活動の地域移行と未来テーマに「イマチャレコンベンション23春」開催

サッカー部の練習

イマチャレコンベンション23春がオンライン配信で行われ、特別セッションとして「未来の部活事業から見えてきた産業連携の成果と課題」について経済産業省サービス政策課スポーツ産業室長の吉倉秀和室長による講演が行われた。以下はその要旨。

経済産業省サービス政策課の吉倉秀和室長

実証事業で成果も課題多く改善目指す

スポーツ産業室では2020年の秋から地域におけるスポーツクラブ産業研究会を立ち上げ、部活動の地域移行、サービス業としての地域スポーツクラブの育成について、さまざまな実証事業などを行ってきた。

22年度「モデル事業の創出実証」と「個別課題解決に向けた実証」という二つの未来の部活実証事業を行った。地域ごとに資源がそろっていなかったり、課題の進み具合が違うという問題もあったが、北海道から沖縄のうるま市にわたり全国10の民間事業の方と実証事業を行った。

地域に部活動を担ってくださいという移行ではなく、ゼロから地域スポーツをつくるにはどうすればよいか、民間事業者の方を主体に、学生、自治体など、さまざまな取り組みを行い、多くの成果を得た。反対に課題も多くあり、引き続き地域スポーツの構築などを連携しながら改善していきたい。

自治体主導で、教育委員会のスポーツ担当部署のみならず、自治体の産業局などを巻き込んで横断的な形でプロジェクトチームを作り、地域のスポーツ環境について討議した。

京都市では大学生を指導者として派遣するモデルや大阪市では区によって人口や環境が違うので、区の実情に応じたモデルを考えてもらった。地元密着型の民間事業者のノウハウ、プロスポーツチームの専門性などを有効活用したり、コラボレーションしたりするケースも見られた。

部活動の地域移行の話は急に出てきた話ではなく、01年から始まったスポーツ振興計画においても、学校内外のスポーツ環境の充実、学校施設の地域との共同利用促進などが挙げられていた。10年に出たスポーツ基本計画においても地域スポーツの環境整備、指導者の充実、学校施設の共同利用などが明記されていた。

「産業界が今できること」についてスポーツ活動の本質である「うれしい」「楽しい」といった感情があふれる環境や活動への関与を期待したい。民間事業者、企業がCSR(企業の社会的責任)的な意味での巡回指導、普及活動、スポーツ振興の事業化を担ってもらえるケースもあれば、年代とか性別、条件を問わずに楽しめるスポーツ環境の整備もある。

(太田和宏)

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