記者の視点の最新記事

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【記者の視点】次世代を見据えた文科省予算 一斉から個別最適への転換点

文部科学省は2023年12月22日、24年度(令和6年度)文部科学省予算案を公表した。文部科学関係予算額は、前年度比443億円(0・8%)増の5兆3384億円。概要を見ると、明治以来“日本の標準”とされてきた一斉授業から「個別最適授業」「GIGAスクール構想」「小学校の教科担任制」に向けた大きな転換点にきているように見える。

獄中で中国と闘う香港紙創業者 信仰で過酷な運命受け入れ

神への信仰と愛する妻の存在が一人の男をここまで強くするものなのか。香港国家安全維持法(国安法)違反罪に問われている日刊紙「リンゴ日報」(2021年廃刊)の創業者、黎智英氏(76)のことである。

中国が反面教師のベトナム 大躍進のベトジェットエア

そのミャンマーは民主化に大きく動いたかに見えたが、2021年2月のクーデターで軍が全権を掌握。軍事政権下で経済は低迷、地方の少数民族武装組織も軍と対立を深め、治安も悪化した。

【記者の視点】故ジャニー氏の「性嗜好」母亡くした幼児体験との関連は

弊紙「メディアウォッチ」欄(11月30日付)で、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を取り上げるため、旧ジャニーズ事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」の調査報告書を読んだ。8月29日公表だから、遅ればせながらの一読となったが、そこに気になる単語があった。「性嗜好(しこう)異常(パラフィリア)」だ。

明るいニュース届けた球技スポーツ「憧れるのをやめましょう」

今年もはや12月を残すのみだが、振り返ってみると宗教と政治の関係、宗教団体への解散請求を巡る問題、政治と金の問題、その他にもネットを介した犯罪など心が重たくなるような話が多かったが、ことスポーツ界を見ると男子の球技が大躍進の年となったといっていい。

【記者の視点】深刻な米軍の新兵不足 若者の愛国心低下が背景に

ウクライナ戦争に続き、中東でも戦闘が発生し、米国は「二正面」対応を強いられている。中国が万一、台湾への軍事侵攻に踏み切り、「三正面」対応となれば、さすがの米国も極めて困難な状況に追い込まれるだろう。

【記者の視点】活躍する登山ガイドたち 独特の視点から山々を紹介

テレビの登山番組でも、作家の書く小説でも、近年、しばしば登山ガイドが登場する。作家・湊かなえさんの小説「後立山連峰」(『残照の頂』幻冬舎)にも登場して、初めて北アルプスの五竜岳に登るという、夫を亡くした主人公に、登山ガイドが登山日程を説明し、山への思いを聞き、ストックの長さを調整したり、準備運動のストレッチの指導をしたりする

【記者の視点】中東有事、高笑いの中国 台湾併合に執念燃やす習氏

米国はパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの大規模攻撃を受けたイスラエルへの「揺るぎない支持」を表明し、空母打撃軍も急派させた。ほくそ笑むのはイスラエルとサウジアラビアが始めていた国交正常化交渉にくさびを打つことになるイランだけではなく、台湾併合の野心を隠さない中国も内心「高笑い」だ。

【記者の視点】実質賃金のプラスは近い? 食品の値上げ 小康状態へ

帝国データバンクが毎月発表している食品の値上げ品目数。10月は4634品目で、前月(2148品目)の2倍超となった。「10月もまた、こんなに値上がりするのか」――このニュースに接して、消費者の多くが抱いた感情だろう。今年になってからも、2月5639品目、4月5256品目などと発表され、数字の大きさには多少驚かなくなってきたが、それでもこの多さだ。

【記者の視点】米で暴走する左派地方検事 政治目的でトランプ氏訴追

地方検事が国家を破壊している――。米国でこのような信じ難い状況が起きている。連邦制の米国では、検察組織が連邦と地方にそれぞれ存在し、連邦検事は大統領が任命するのに対し、地方検事長は選挙で選ばれる。全米各地で近年、急進左派の地方検事長が著名投資家ジョージ・ソロス氏の資金援助などによって次々に誕生し、深刻な問題を引き起こしている。

【記者の視点】これからの「個別最適」教育 公正さ守り、生きる力育成を

明治以来のクラス一斉授業は、「富国強兵」「殖産興業」を目指し、欧米の先進国を凌駕するため、一定水準の知識を持ち、何事も一生懸命にこなす“良質な国民”を育てるには最適であったと思われる。高度経済成長期からバブル崩壊までは、そうした人材育成で超えてこられた。

【記者の視点】中国の報復輸出規制 希少金属の中国依存から脱却を

中国は1日から、半導体材料に使う希少金属(レアメタル)のガリウムやゲルマニウムなどの輸出規制に踏み出した。次世代半導体の素材となるガリウムはパワー半導体などに使われ、ゲルマニウムは半導体工程用のガス生産に使われる核心的素材の一つだ。

【記者の視点】サッカーJリーグ30年 日本のスポーツ界を変える

今年、サッカーのプロリーグ、Jリーグが誕生して30年を迎えた。この30年を振り返ると、日本のスポーツ史を劇的に変え、“観(み)る”だけから“参加”しよう、してみるスポーツへと着実に変化しつつある。

【記者の視点】LGBTとマルクス主義 無限に続く国民の「分断」

5月6日付の本欄で、シー・ヴァン・フリートさんという米国在住の中国人女性について取り上げた。米社会にマルクス主義が急速に浸透していることへの危機感から、地元教育委員会の公聴会で「米国版文化大革命」が進行中だと訴えて注目を集めた主婦である。

【記者の視点】エベレスト初登頂70周年 探検からスポーツ、そして芸術へ

世界最高峰エベレスト(8848メートル)が初登頂されたのは1953年5月で、今年70周年を迎えた。登頂したのは英国隊で、ニュージーランド人のエドモンド・ヒラリー卿とネパール人シェルパのテンジン・ノルゲイ。これを記念して先月、麓のクムジュン村で記念式典が行われた。

【記者の視点】「共用トイレ」を考える 女性の視点忘れてないか

今国会中での成立が確実視されている性的少数者(LGBT)理解増進法案。いゆわる「性自認」を法令に入れることに反対する「女性スペースを守る会」など4団体が5月1日、この法案への反対集会を都内で開いた。そこで同会共同代表、森谷みのりさんの発言にハッとした。

【記者の視点】コロナ5類移行と日本経済 物価高の苦境 乗り越えられるか

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行して早々、コロナ陽性になってしまった。コロナ禍の3年間、特に昨年の春に長男が陽性となり、同居家族として濃厚接触者になっても免れてきたのにだ。

【記者の視点】タイ総選挙 二大政党の道遠く 親軍政権に飽き飽きした国民

タイの総選挙は革新系野党・前進党が第1党となり、22日、タクシン派の貢献党を含む7党と連立政権樹立に向けた覚書を締結した。親軍党2党は議席数を合計しても、前進党の半分でしかなく惨敗だった。

【記者の視点】上野千鶴子氏の「15時間の花嫁」 “おひとりさま詐取”誘発しないか

「おひとりさまの教祖」――とは、よく言ったものだ。「週刊文春」3月2日号がマルクス主義フェミニストとして知られる上野千鶴子氏(74)が一昨年亡くなった歴史家の色川大吉氏(享年96)と結婚していたことを“暴露”した記事の見出しだ。

【記者の視点】米に浸透するマルクス主義

米西部ワシントン州にウィットワース大学というプロテスタント系の私立大学がある。その学生自治会がこのほど、保守系学生団体が企画した講演会の開催を認めない決定を下した。

【記者の視点】学力の基本「読む」「書く」 AIを超える人間力を育みたい

今年小学校に入学した子供が一人前の社会人になる2050年ごろ、日本の人口は現在より2800万人ほど減り、高齢化率約4割、サービス産業や単純労働はロボットや機械に取って代わられていく。今では考えられないほど先行き不透明な時代になっていく。子供たちには人工知能(AI)には無い「人の気持ち、人間関係を理解する」「非合理的でも利他的な行動」といったもので、新たな時代を切り開く“人間力”を育んでもらいだい。

【記者の視点】共産党議員の「除名演説」 北方領土で正反対の主張も

暴露系ユーチューバーで元参院議員のガーシー(本名・東谷義和)氏が3月15日、現憲法下で3例目の除名処分となったが、先の2例はなぜ除名の懲罰をうけたのか。

【記者の視点】中国「チャットGPT」規制 イノベーション路線と逆行

1988年の中国取材で、北京の中国新聞協会を訪問した折、驚いたことがある。玄関に近い教室ほどの部屋で、職員の政治学習集会が開かれていた。椅子に座って講話を聞くという形態でなく、2段の長椅子に立ったまま拝聴、唱和するというものだ。

【記者の視点】過激化するLGBT教育 小6に女装パフォーマー授業は「虐待」?

LGBT(性的少数者)の当事者が誇りを持って生きていける社会を築こうとの趣旨の企画「東京レインボープライド」が22、23の両日、東京・代々木公園で行われる。その中心行事は最終日に行われる「プライドパレード」。

【記者の視点】節目の日米野球史 115年の歴史に新たな一ページ

日本と米国の野球史に新たな一ページが加わった。3月22日まで開催された野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。決勝は日本と米国の組み合わせとなった。結果は3―2で日本に軍配が上がった。

【記者の視点】「同性婚」巡る憲法論争 護憲派に改憲の扉開ける矛盾

「私はいつ愛する人と結婚ができるのでしょうか」ゲイであることを公言している石川大我参院議員(立憲民主党)は参議院予算委員会(6日)で、こう語って岸田文雄首相に同性婚の制度化をいつ実現させるのかと迫った。

【記者の視点】LGBT運動に揺り戻し 米リベラル紙が弊害を直視

米国を代表するリベラル紙、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が叩(たた)かれている。メディアが批判を受けるのは珍しいことではないが、今回は様相が少々異なる。保守派ではなく、性的少数者(LGBT)の活動家たちが怒りを爆発させているのだ。一体、どういうことなのか。

【記者の視点】西洋の世界史的な意味 民主主義の精神を守り育む

「プラトンの呪縛(じゅばく)」という言葉がある。言葉の由来は、プラトン論として知られたカール・ポパーの著作『開かれた社会とその敵』にあり、その意味するところは、20世紀に登場した全体主義の思想的源泉はマルクス、ヘーゲル、そしてプラトンにその起源があるというもの。

【記者の視点】憲法審と「重馬場」論 主役は放棄? 泉氏の野党観

衆院憲法審査会の開催を巡り、立憲民主党と日本維新の会の不協和音が表面化する中、立民の泉健太代表が持ち出した「重馬場」論に注目が集まっている。

【記者の視点】“荒井同性婚発言”の深層 嫌悪感生むのは偏見だけか

「見るのも嫌だ。隣に住んでいるのも嫌だ」――荒井勝喜前首相秘書官が同性婚に関して行った性的少数者(LGBT)に対する“差別発言”だ。筆者の周囲には「オレも嫌だ」「オフレコだろう」と、多くはないが、彼を擁護する声もある。しかし、それには同意できない。

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