中南米の最新記事

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初の左派政権誕生も コロンビア大統領選

【サンパウロ綾村悟】南米コロンビアで19日、元左派ゲリラのグスタボ・ペトロ元ボゴタ市長(62)と実業家の独立系候補ロドルフォ・エルナンデス前ブカラマンガ市長(77)による大統領選決選投票が行われる。 直近の世論調査(全11社)による支持率の平均値では、ペトロ氏の47・2%に対して、エルナンデス氏は46・5%と拮抗(きっこう)しており、文字通りの大接戦となっている。 今回の大統領選挙は、コロンビアの既存政治に対する有権者からの反発が選挙を動かした。コロナ禍での不況と貧困・格差の拡大、治安悪化、さらに長年にわたってコロンビア政界に蔓延(まんえん)する政治汚職に対して国民が変革を求めた。 同国の貧困層が中間層に抜け出すには、11世代かかるとの試算もあり、未来に希望が持てないのが現状だ。 その受け皿となっているのが、左派ゲリラ「M―19(4月19日運動)」出身という経歴を持つペトロ氏だ。政治家としては、上院議員や首都ボゴタ市長などを経験、2018年の大統領選挙では現職ドゥケ氏と決選投票を争った。 ペトロ氏は、貧困対策として富裕層への大型課税を主張、さらには環境保護のために新たな石油採掘の禁止などを求めている。FTAなどの自由貿易協定にも反対の立場だ。当選すれば、経済政策は大きく変わる可能性が高い。 一方、今回の選挙で「台風の目」となっているのが、建設会社を経営し、コロンビア有数の資産家として知られるエルナンデス氏の躍進だ。保守派寄りの過激な発言で知られるが、4月までは支持率が1桁台の泡沫(ほうまつ)候補にすぎなかった。 しかし、投票日が近づくにつれて、ペトロ氏への対抗馬として支持を一気に伸ばした。ソーシャルメディアを駆使した選挙戦で注目を集め、独立系候補として政治汚職の撲滅を強く訴える作戦が功を奏した。 現職のドゥケ政権は、今年4月の増税案に端を発した反政府デモなどで大きく支持率を落としており、その後継候補でもある中道右派のフェデリコ・グティエレス氏の支持も伸びなかった。 ただし、有権者の多くは、左派ペトロ政権が誕生することに迷いも持っている。南米では、反米左派のベネズエラが経済崩壊を経験、コロンビアにも多くの難民が流れ込んだ。さらに、昨年7月に誕生したペルーの左派カスティジョ政権は、党内分裂などで国政が混乱しており、コロンビア初の左派政権誕生に不安を持つ有権者は少なくない。 エルナンデス氏には、左派ペトロ候補の対抗馬として、保守・中道支持層からの消極的な選択も含めた支持が集まっている。ただし、中央政界での政治経験がないことが不安要素でもある。 接戦となっている決選投票だが、どちらが勝利しても議会で多数派を握ることができないため、厳しい政権運営が予想されている。

アマゾン奥地で英記者ら殺害か

】アマゾン熱帯雨林内で英国人ジャーナリストら2人が行方不明になっている事件で、ブラジル連邦警察は15日、容疑者2人が殺害を供述したと発表した。供述に基づき遺体も発見された。

ブラジルで違法伐採で森林消失が加速 背景に食糧・木材価格高騰

アマゾン熱帯雨林を含むブラジル各地で、主に違法伐採による森林消失が加速している。近年にない消失速度に専門家は危機感をあらわにしており、地域的な気候変動の恐れも指摘されている。また、先住民居住区で金の違法採掘が加速し、先住民への人権侵害が広がるなど、ブラジルの森林をめぐる現状は深刻だ。

左派ペトロ氏が優勢―コロンビア大統領選

南米コロンビアで29日、親米右派ドゥケ大統領の任期満了に伴う大統領選挙が行われ、即日開票の結果、元ゲリラの左派、ペトロ元ボゴタ市長(66)が首位に立った。有効票の過半数に達していないため、右派の実業家、ロドルフォ・エルナンデス氏(77)との決選投票が6月19日に行われる。

沖縄系移民の懐の深さと絆の強さ ブラジルから

沖縄が本土に復帰して50年となった。ブラジルにも沖縄系の日系人は多く、比嘉さんや玉城さんなど、沖縄ゆかりの名字を持つ知人は少なくない。

ブラジル大統領選 現職ボルソナロ氏が巻き返し 首位ルラ氏との差を縮める

今年10月に実施されるブラジル大統領選挙で、現職の保守派ボルソナロ大統領の巻き返しが鮮明になっている。支持率3位に付けていた中道保守のモロ元法務・公安相が大統領レースから脱落し、同氏を支持していた保守派がボルソナロ氏に流れてきた。新型コロナウイルス対策やプーチン露大統領に対する姿勢が批判を集めるが、世論調査で首位を走るカリスマ左派のルラ元大統領に対抗できる唯一の保守派候補でもある。

風化する事件の記憶 左翼ゲリラ ペルー日本大使公邸占拠 25年経て今も「更地」

南米ペルーの首都リマで1996年12月に発生した左翼ゲリラ「トゥパク・アマル革命運動(MRTA)」による127日間にわたった日本大使公邸占拠事件は、97年4月の終結から間もなく25年を迎える。舞台となった公邸跡地は2012年に地元企業に売却されたが、今も更地のまま。当時をしのばせるのは取り壊しを免れた白塀と、門や警備員詰め所にうがたれた弾痕のみで、現地では事件の記憶が風化しつつある。

未曽有のテロ 問われた対応 日本大使公邸占拠  解決から25年

25年前の1997年4月22日午後3時23分(日本時間23日午前5時23分)、南米ペルーの首都リマにある日本大使公邸で突然、複数の爆音がとどろき、特殊部隊員が煙に包まれた白亜の建物に突入した。窓から次々飛び降り、搬送される人質。左翼ゲリラ「トゥパク・アマル革命運動(MRTA)」による127日間にわたる公邸の武装占拠事件は、人質72人中71人の生還という劇的な解決をみた。

熱を帯び始めたブラジル大統領選挙 保守と革新の一騎打ちか

10月に実施されるブラジルの大統領選挙をめぐり、候補者の動きが活発になっている。主要候補の対外的な知名度や保守と革新の激突という意味でも、大きな注目を集める選挙だ。現職のボルソナロ大統領は過激な発言や新型コロナウイルス対応で評価が分かれるが、保守派からの人気は根強い。ただ、世論調査の支持率は低迷しており、貧困対策やインフレ抑制が再選に不可欠なものとなっている

コロナ禍で学んだ前向きな発想ーブラジルから

ブラジルでは、リオデジャネイロ州やサンパウロ州が次々と屋外・屋内でのマスク着用義務を解除したことから、「マスクのない日常」が始まりつつある。

フジモリ氏を釈放へ ペルー

南米ペルーからの報道によると、同国の憲法裁判所は17日、人権侵害の罪で収監されているアルベルト・フジモリ元大統領(83)について、2018年10月の恩赦無効判決を覆す決定を下した。フジモリ氏は数日内にも3年ぶりに釈放される見通しだという。

アマゾン熱帯雨林 2月も記録的な消失 ブラジル

ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は11日、今年2月のアマゾン熱帯雨林の消失量が、前年比62%増の199平方㌔に達したと発表した。過去7年で最悪のレベルで、東京ドーム4250個分に当たる森林が1カ月で消失した計算となる。

ウクライナ難民らが空軍機でブラジルに到着

ブラジルの首都ブラジリアの空軍基地に10日、ブラジル人避難民とウクライナ難民ら68人(うち子供14人)を乗せた空軍機2機が到着した。政府系ブラジル通信が報じた。

難民らが空軍機で到着 ブラジル、特別ビザ発給で

ブラジルの首都ブラジリアの空軍基地に10日、ブラジル人避難民とウクライナ難民ら68人(うち子供14人)を乗せた空軍機2機が到着した。政府系ブラジル通信が報じた。

IPCC報告書 アマゾン森林消失を警告

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は先月末、「気候変動2022:その影響と順応、脆弱(ぜいじゃく)性」と題した報告書を発表、世界的な規模で気候変動の影響が出ており、自然環境の急速な劣化は数十億人の生活に深刻な影響を与えると警告した。その中でも、アマゾン熱帯雨林に関して、開発優先のブラジル政府の政策に専門家が警告を発している。

アルゼンチン 大規模な森林火災

アルゼンチン北東部のコリエンテス州で1月中旬に始まった森林火災は延焼を続けており、当局によると21日までに8000平方㌔(東京都の3・65倍)を焼き尽くした。同国は歴史的な旱魃(かんばつ)に見舞われており、火災はさらに広がる可能性があるという。

オミクロン株、甘く見るなかれーブラジルから

 2月初め、体の芯に悪寒を感じた。風邪を疑ってプロポリスを服用し、早めの睡眠を心掛けた。ブラジルはプロポリスの本場であり、自宅に常備してある。

リオ豪雨の死者152人に

 ブラジル南東部リオデジャネイロ州ペトロポリスを襲った局地的豪雨による災害で現地当局は20日、152人の死者が確認されたと発表した。

麻薬取引容疑などで逮捕 ホンジュラス前大統領

 中米ホンジュラスの警察当局は15日、米国が麻薬取引容疑などで身柄引き渡しを求めているエルナンデス前大統領(53)を首都テグシガルパの自宅で逮捕した。ホンジュラスの裁判所が米国の要請に応じる形で身柄拘束を命じていた。

旱魃・火災で消失進む 世界最大の湿原 ブラジル・パンタナル

 世界的に気候変動対策が急がれる中、沼地や泥炭地、氾濫原などの「湿地」が注目を集めている。土地面積に比べて、地球温暖化ガスの二酸化炭素やメタンガスを吸収する量が圧倒的に大きいためだ。

ホンジュラス 初の左派女性大統領就任

 中米ホンジュラスで27日、左派与党連合から大統領選挙に出馬して当選したシオマラ・カストロ氏(62)が女性初の大統領に就任した。ホンジュラスは台湾と外交関係を持つ14カ国の一つ。就任式には、米台からハリス米副大統領と頼清徳副総統が派遣された。

カシューアップルの美味しさに触れるーブラジルから

 先日、郊外に農園を持つ日系人の知人から大量の「カシューアップル」を頂いた。カシューアップルは、カシューナッツに当たる種とリンゴのような色と形をした実の部分でできている。原産はブラジル、現在は中南米やインドなどで広く栽培されている。

世界遺産の村で洪水 観光客が避難 ペルー

 インカ帝国の遺跡で「空中都市」とも呼ばれる南米ペルー・マチュピチュ近くの村で21日、アルカマヨ川の氾濫による洪水と土砂崩れで、これまでに住民1人が死亡し、数百人の観光客が避難する事態になった。政府系アンディナ通信などが報じた。

ルラ元大統領 圧勝の可能性も 10月のブラジル大統領選

 ブラジルの調査会社「PoderData」が20日に公表した最新の世論調査によると、労働党の左派ルラ元大統領が支持率で、右派の現職ボルソナロ大統領を大きく引き離しており、10月に実施される大統領選で投票上位2人による決選投票を待たずに第1回投票でルラ氏が勝利する可能性があるという。

南米「左傾化の波」止められるか

 中南米では昨年、大統領選挙が相次ぎ、ペルー、ニカラグア、ホンジュラス、チリで左派政権が誕生した。ペルーとチリでは、共産党所属、または共産党からの選挙協力を受けた候補が当選している。アルゼンチンとボリビアも左派が政権を握っており、南米に限定すると、保守政権はブラジル、コロンビア、エクアドル、パラグアイの4カ国のみだ。

10月2日 ブラジル大統領選 左傾化波及 苦戦する現職

 ブラジル大統領選挙の投票日は10月2日。有効投票50%以上獲得した候補がいなければ決選になる。就任は来年の1月1日で任期は4年。2期までは再選が可能だ。

観光大国復活の兆し 夏季シーズンのブラジル

 「今年のバカンスシーズンの売れ行きは驚くほど好調です。東北部のビーチリゾートなど、一部の観光地は年末の予約がすでに埋まっている状態です」。ブラジル最大手の旅行会社CVSの営業担当者が説明する。まだ昨年11月に入って間もないころの話だ。

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