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日本中を旅して作品残す 生誕140年、没後90年 『竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー』福島県立美術館

メランコリックな表情を湛(たた)え、しなやかで優美な和服姿の美人画で有名な大正ロマンの画家・竹久夢二は、詩や短歌、俳句も詠み、小物のデザインや本の装丁も手掛けるクリエーターでもあった。夢二生誕140年・没後90年を記念してその多才な魅力に迫る企画展が福島県立美術館で開催されている。

弱き信仰者のための文学 “受難の長崎”で踏絵と出合うー遠藤周作『沈黙』

遠藤周作(1923~96年)が「神の沈黙」という宗教や信仰を超えた根源的な問いに切り込んだ小説『沈黙』。この作品が生まれたのは、遠藤が仕事の合間にふらりと訪れた長崎で偶然「踏絵」を目にしたことがきっかけだった。

背景の山との一体感を演出 「庭園日本一」島根県・足立美術館を訪ねる

米国の日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』で2003年以来、連続日本一に選ばれている島根県安来(やすぎ)市の足立美術館を訪ねた。約120点の横山大観作品を含む日本美術の優品を展示する美術館だが、国内外から訪れる年間約50万人の来館者は、約5万坪の庭園を目当てにやって来る。

【書評】非日常に身を置き感性磨く 『インテグリティが浸透する コンプライアンス・カルチャーの創り方』中山達樹著

 2024年末に中居正広氏の女性アナウンサーに対する性的不祥事が発覚し、フジテレビの経営陣の辞任や企業体質への批判に発展した。これに代表されるように、最近、企業・組織で不祥事が後を絶たない。

【書評】「食料安全保障と農政改革」 荒川隆著 消費者交え合理的価格形成を

 気候変動をはじめコロナ禍やロシアのウクライナ侵攻を機に食料安全保障の重要性が認識されたのを背景に令和6年、食料・農業・農村基本法が改正された。

【書評】「田沼意次の時代」大石 慎三郎著 悪評覆し「優れた財政家」に

 田沼意次は日本史の中の三大悪人の一人とされ、賄賂によって政治を左右する最悪の政治家として評価されてきた。他の二人、弓削道鏡(ゆげのどうきょう)と足利尊氏は、敗戦で皇国史観が消えたことで評価が変わったが、田沼意次についてはそのまま。

小泉八雲の母への思い【東風西風】

小泉八雲ことラフカディオ・ハーンは、日本のアニミズム的な多神教世界への共感を幾つもの著作に残した。その背景には、別れ別れとなった母への思慕があった。

新古典主義の巨匠、ダヴィッド 革命を生き抜いた 没後200年【フランス美術事情】

今年は、フランスでセザンヌやピサロから始まった芸術家の個性を最優先にした反古典的西洋具象絵画の登場以前、具象絵画の最高峰と言われたジャック=ルイ・ダヴィッドの没後200年になる。白馬にまたがったナポレオンは誰もが知る傑作だ。

映画を通じた対話と調和ー第38回東京国際映画祭(10月27日から11月5日まで)

東京の日比谷・有楽町・丸の内・銀座を中心に開催される第38回東京国際映画祭の各部門各作品のラインナップがこのほど発表された

野口冨士男著『感触的昭和文壇史』 「横丁」から見た等身大の姿 戦後はジャーリズム主導【昭和100年を読む】

 著者は本書の中で、「私はかねてから平野謙の『昭和文学史』は表通りの文学史で、高見順の『昭和文學盛衰史』は路地奥にまで入り込んだ文学史だが、横丁ないし裏通りを書いたものはない、そこのところが欠けていると語ってきた」と述べている。

エイサー、三線、沖縄そば…沖縄気分を満喫 世田谷豪徳寺で「沖縄祭り」

 沖縄のエンターテインメント満載の秋恒例イベント「あきさみよ豪徳寺沖縄祭り」が12日、豪徳寺商店街(東京都世田谷区)で開催された。勇壮なエイサー演舞をはじめ、沖縄音楽やお笑いステージなど豊富なコンテンツが来場者を魅了した。

全国の算額を紹介 岩手で特別展「算額の世界」

紅葉の時期には特に賑(にぎ)わう厳美渓(げんびけい)近くの一関市博物館(岩手県)で、特別展「算額(さんがく)の世界」が開かれている。算額は日本で独自に発展した数学の解き方を絵馬にしたもので、一関市には全国一の数を誇る算額が現存している。

戦災と大震災を乗り越えて 建立90年の神戸ムスリムモスク【宗教思想】

神戸市中央区、北野異人館街からトアロードの坂を下った所にある日本初のモスク「神戸ムスリムモスク」が今年、建立90年を迎えた。

基督再臨の説教者⑲ 天文学と天体観測を好む

内村鑑三の再臨論を聞いて共感し、熱狂的になった人たちがいた。狂って非常識になった人もいたようだ。そのような婦人が二人いたという。一人は訪ねて来てこう語った。

老舗旅館2軒の対立と和解 「松坂屋」の家族をモデルにー獅子文六『箱根山』

作者・獅子文六が興味を引かれたのは「ケンカばかりしている山のこと」だったが、魅力的だったのは箱根の歴史。修験道の発達、関所の開設、文人たちが集まった芦之湯の東光庵…。

恐竜が今冬、夜の上野でパレード 東京国立博物館

 リアルな恐竜たちが、冬の夜空を背景に迫力のパレードを繰り広げる。「恐竜大夜行2025」が12月25日から4日間、東京・上野の東京国立博物館で開催される。会場となる本館前中庭でこのほど、記者発表会が行われた。

米国で公開された降伏文書 心を打ったマッカーサーの演説 回峰行を始めた葉上照澄

今年は第2次大戦後80年を迎えた記念の年で、先月、米国の首都ワシントンにある国立公文書館で、日本が調印した降伏文書原本が一般公開された。

プラトン『饗宴』を読む 肉体的愛から精神的愛へ 愛と美の普遍的真実

『饗宴(きょうえん)』は古代ギリシャの哲学者プラトンの著作の中でもその詩的才能を存分に発揮した作品で、単なる哲学書にとどまらず芸術作品ともいえるものである。

大正・昭和のレトロ建築 ステンドグラス輝く開港記念館ー横浜三塔 (神奈川県横浜市)

「横浜三塔」とは、横浜のシンボルとなっている三つの建物で、神奈川県庁舎、横浜税関、横浜市開港記念館。順番に「キングの塔」「クイーンの塔」「ジャックの塔」の愛称を持つが、これは横浜港に入港した外国人船員たちが、トランプの絵札に見立てて名付けたものという。

銀座で金魚舞う秋の企画展 アートアクアリウム美術館GINZA

秋色に染まる企画展「金魚泳ぐ幻想秋夜2025」が1日、東京・銀座三越新館内のアートアクアリウム美術館GINZAで始まった。金魚と秋の花々が織りなす空間が織りなされている。

「モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち」 楊 海英著 【書評】

 ソ連崩壊後、中央アジアの諸国が独立することによって、ユーラシア大陸で繰り広げられたモンゴル史への研究視点が変わった。歴史の現場と史料群に直接立ち入ることができるようになり、かつて支配的だった中国やロシアを軸とした見方に修正が加えられる。

『電子を知れば科学がわかる』 世界を動かす小さな粒子 【書評】

 目に見えない小さな電子が、世界を動かしている。電気も化学反応も情報通信も、すべては電子の振る舞いに支えられている。江馬一弘著『電子を知れば科学がわかる』は、この一粒子を軸に科学の全体像を描き出す意欲作だ。

「稼ぐ小国」の戦略 関山 健・鹿島平和研究所編著【書評】

 最新の1人当たりGDP世界ランキングで日本は36位。韓国は31位、台湾は35位だ。上位10は7位の米国以外は小国で、特徴的な国家戦略で豊かさを確保している。

発見されたフランドルの巨匠のキリスト像 過去の遺物、宗教絵画が再注目【フランス美術事情】

西洋美術の文脈の中で、イエス・キリスト像は、聖母子像と並び、最も絵描きたちが作品を残したモチーフだ。芸術は人々の信仰を支える極めて重要な役割を持っており、西洋芸術はキリスト教信仰なしに発展することはなかった。

小堀桂一郎著『鈴木貫太郎』 終戦実現へ「玄黙」貫いた宰相 昭和天皇の絶大な信任応える 【昭和100年を読む】

 先の大戦は昭和天皇の御聖断によって終結したが、そこに至るまでの道のりは簡単ではなかった。本土決戦を主唱する陸軍を中心に継戦派が頑として存在した。そんな中、昭和天皇の絶大なる信任を得て、終戦へと導いたのが鈴木貫太郎首相だ。

魅力溢れる白岩/秋田県仙北市 カップや皿の体験教室

秋田県の中央部、仙北市白岩(しらいわ)地域で、復活した白岩焼を中心に街おこしを続ける団体がある。〝白岩焼陶芸組合〟だ。

「法と狂気」描いたカフカ 『哲学者カフカ入門講義』を書いた金沢大学教授 仲正昌樹さん【この人と1時間】

チェコ生まれの小説家フランツ・カフカは昨年没後100年を迎え、関連出版が相次いだ。金沢大学教授、仲正昌樹さんが上梓(じょうし)した『哲学者カフカ入門講義』(作品社)はその中でもユニークな一冊。仲正さんに、カフカの現代的意義などを聞いた。

演歌は日本人の「心」ー歌手 武美 怜さん

 「演歌は、やっぱり日本人の心ですかね」 演歌歌手の武美怜さんは、言葉を選びながら、「月並みだけど」、と自身に言い聞かせるように言い切ったのが印象的だった。

「起源でたどる日本語表現事典」 木部 暢子編著・中澤 光平・中西 太郎・平子 達也著 用法と語の由来から探る 【書評】

日本語は「孤立言語」である。つまり、日本語の起源やその系統も十分に解明されていない。

「天気のからくり」 坪木 和久著 観察体験に基づく気象学 【書評】

本書の帯紙に、観測気球からスマホで撮影した地球大気の写真が使われている。美しく感動的な画像で、地球の表面を白い大気が包んでいる。それは薄くて、少しまだらで、暗い宇宙との境目にほの青い靄(もや)が均一にかかっている。
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