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ヤーコプ・ブルクハルト著『世界史的考察』を読む 世界を動かす三つの力 文化こそ、人間性を守る最後の砦

19世紀スイスの歴史家ヤーコプ・ブルクハルトの著書『世界史的考察』は、単なる世界史の概説書ではなく、「歴史を動かしているものは何か」を問うた文明論であり、歴史哲学書である。

執行草舟氏の思想とキリスト教の接点 人間は死ぬために生きる 十字架と復活の死生観

筆者が何故「執行草舟(しぎょうそうしゅう)」という人物に関心を持ったのか、それはたまたま執行氏の動画 「自民党圧勝の意味」を見て強い共感を持ったからである。

『ハプスブルクの文化を知るための71章』 川成 洋編著 結婚政策で大帝国に【書評】

 ハプスブルク王家は13世紀初頭から第1次大戦までの長い歴史を重ね、1452年以降、神聖ローマ帝国皇帝位をほぼ独占し、ヨーロッパの10余りの大国を傘下に収め、しかもハプスブルクという家名を国名にしていたのだ。

『斉明天皇』 市 大樹著 悪評高き女帝を再評価【書評】

 「鬼の雪隠(せっちん)」や「酒船石(さかふねいし)」など飛鳥(あすか)に点在する不思議な巨石をゾロアスター教の遺跡と推理した松本清張は、斉明(さいめい)天皇が同教に傾倒していたとして最後の長編『火の路(みち)』を書いた。その後の発掘で松本説は否定されたが、古代史への興味を引き立てたと評価する古代史家も多い。

『光と糸』 ハン・ガン著 斎藤 真理子訳 現在は過去を救い得るのか【書評】

 2024年にノーベル文学賞を受賞した著者は、これを機に所感を求められ、過去の仕事を振り返る機会が与えられた。詩とエッセーを収めた本書は、受賞後初の作品集。詩人として、作家として、抱いてきた主題が語られ、それらの主題は韓国をはじめ現代世界の多くの人々が共有しているもので、確かにノーベル賞に値する作家だったと実感される。

膨大な化石と鉱物で繙く 六つのコーナーで分かりやすく 企画展「秋田の大地と成り立ち」 秋田県立博物館

どのような地質活動の積み重ねで秋田県が誕生したのか、おびただしい動植物の化石や鉱物標本を一堂に集めて繙(ひもと)く企画展「秋田の大地と成り立ち」が秋田県立博物館(秋田市金足)で開かれている。

一世を風靡したカルダーの類い稀な作品群 欧州にない遊び心と軽やかさ アートの世界に物理学を持ち込む【フランス美術事情】

世界中の大都市の公共スペースでアレクサンダー・カルダーの彫刻作品が20世紀、一世を風靡(ふうび)した。パリのルイ・ヴィトン財団では、類稀なインスタレーションの物語(8月6日まで)が見られる。

ジャンル様々、夢のステージ 異色のユニット 行田に集結!

政治と詩吟とクラシック。全くジャンルの異なる3人のエンターテイナーが埼玉県行田(ぎょうだ)市に集結した。

坂本多加雄、秦郁彦、半藤一利、保坂正康 各著『昭和史の論点』 坂本氏の覚めたリアリズム【昭和100年を読む】

 昭和史の第一線の研究者、論客4人が縦横に論じ合っている。月刊誌『諸君!』に平成12(2000)年に掲載された座談会を基に、同年、文春新書の一冊として出された。それから四半世紀以上が経過しているが、今でも昭和史の争点を語るときの起点となる問題提起、視点が提示されている。

内村鑑三を読む145 『ロマ書の研究』⑦ 自由と独立は「信仰の服従」から

ロマ書の1章1節から7節までを、内村は「パウロの自己紹介」と題して、第2講から第5講まで、4回にわたって論じた。

特別展「神仏の山 吉野・大峯 ―蔵王権現に捧げた祈りと美―」 藤原道長直筆の写経、蔵王権現立像など 日本の宗教文化の源流 奈良国立博物館

奈良国立博物館で4月9日、特別展「神仏の山 吉野(よしの)・大峯(おおみね) ―蔵王権現(ざおうごんげん)に捧げた祈りと美―」の報道内覧会があった。

本当の幸せを探して 浮かび上がる賢治の世界観ー『銀河鉄道の夜』宮沢賢治

蒸気機関車の引く列車に乗って夜空を駆け巡る旅に出る。なんともロマンチックで夢のある話ではないか――。

モンゴル文化を体験 茨城・つくばで春祭り

 文化体験を通じ、日本とモンゴルの人々の交流を図る「つくば ハワリンバヤル モンゴル祭り2026」(主催・同実行委員会)が3日、茨城県つくば市の「モンゴリアン・テーマパーク」で始まった。祭りは4日まで同会場で行われる。モンゴルの移動式住居・ゲルが立ち並ぶ場内では初日、モンゴル料理の屋台や絵画の展示などを楽しむ人々でにぎわった。

『長くのびた盆地』ジョン・スタインベック著 青山 南訳 愛着の深かった故郷の地【書評】

 長くのびた盆地とは、米国・カリフォルニア州のサリーナス・ヴァレーという実在の地。著者(1902~68年)が生まれ育った土地だ。

『歴史が見えるイギリス図鑑』近藤 存志著、野田 映美絵 建築の変化から歴史たどる【書評】

「ある時代の真の性格は、その時代がどんなに偽装しようとも、その建築を通じて明らかにされる。…建築をみればそれが生み出された時代の性格が、たちどころに判る」  本書の「はじめに」に引用されたスイスの建築史家ジークフリート・ギーディオンの言葉だ。

「『100万回生きたねこ』のナゾを解く」宮崎 哲弥著 死生観を深めるための絵本【書評】

 佐野洋子の『100万回生きたねこ』は、100万回死に、100万回生き返る「とらねこ」が主人公の絵本で、1977年の刊行以来、250万部を優に超えるロングセラー。海外でも広く知られ、特に中国では280万部も売れているという。著者はその理由を、「中国の都市部において、『自分は自分のもの』という意識が浸透しはじめた」からと推測している。

世代超え「昭和レトロ」ブーム 「歴史時代シリーズ」第3弾発売 体験スポットで時間旅行

昭和生まれから平成生まれまで、世代を超えて「昭和レトロ」がブームになっている。それを証明するかのように、旅行ガイドブック「地球の歩き方」(発売元Gakken)の「歴史時代シリーズ」第3弾として『昭和レトロ』が1月に発売された。アマゾン売れ筋ランキングの上位に入るなど好評だ。

500年残る「美しい本」 製本装幀家ティニ・ミウラ特別展

イギリスやスウェーデン王室の公式文書の製本装幀(そうてい)をはじめ、ノーベル賞の賞状制作にも携わるなど、製本装幀の第一人者として活躍したティニ・ミウラ氏(1940~2025年)の作品や制作活動を紹介する特別展が、宮城県の仙台文学館で開かれている。

最古の現存・国宝天守閣 木曽川畔の崖上に美しい姿ー犬山城(愛知県犬山市)

戦国時代から江戸時代にかけて、日本各地で多くの城が造られたが、当時の天守閣が残っているのは12城にすぎない。国宝に指定されているのは5城のみで、その中でも最も古いのが愛知県犬山市の犬山城だ。

平山周吉著『天皇機関説タイフーン』 昭和史の「節目」を生々しく【昭和100年を読む】

 昭和10年、国粋派の貴族院議員が、憲法学者・美濃部達吉の憲法学説を批判することで突然浮上した天皇機関説問題。

エリック・カール回顧展が開催  東京都現代美術館

 世界中の子供に愛されている絵本『はらぺこあおむし』の生みの親、絵本作家のエリック・カール氏(1929~2021年)の回顧展が25日から東京都江東区の東京都現代美術館で開催される。

特別展『百万石!加賀前田家』を観る 文・武・美の一大コレクション 「天下の書府」の面目躍如

東京・上野の東京国立博物館で特別展「百万石!加賀前田家」が開かれている(6月7日まで)。百万石以上の禄高(ろくだか)を有した加賀前田家のコレクションを保存・継承してきた前田育徳会の創立100周年を記念し、約半世紀ぶりにその膨大なコレクションの全貌を紹介する。

『大統領に告ぐ 硫黄島からルーズベルトに与ふる書』門田 隆将著 地下壕で書かれた少将書簡【書評】

先の大戦末期、硫黄島での戦いは熾烈(しれつ)を極めた。その戦闘のさなか、日本軍将校によりアメリカ大統領宛てに書かれた手紙に関しての経緯をまとめている。

『エベレストは居酒屋です』渡邊 直子著 圧倒的景色に悩みは小さく【書評】

 タイトルに驚かされた。世界一高い山と庶民のくつろぎの場とは結び付きにくいからだ。

『関係人口の時代』田中 輝美著 観光以上、定住未満で繋がる【書評】

毎年、山梨県の人口に当たる80万~90万人が減少し、地域消滅が現実となった時代に、注目されているのが「観光以上、定住未満」の関係人口である。

新発見相次いだ20年間 最古の城、最北の古墳時代集落 古代の遺跡発掘/秋田県横手市

全国各地で遺跡の発掘が進み歴史が塗り替えられているが、秋田県横手市の雄物川(おものがわ)郷土資料館で開かれている特別展「#横手を20年掘ってみた。~発掘調査でわかった横手の歴史」では重要な事例を展示している。

精神性を追求したナビ派 注目される画家たち 日本美術の影響を受ける【フランス美術事情】

フランスの19世紀末、新たな美術運動が勢いを増す中、印象派の写実を嫌い、日本画のような平面的で装飾的な絵画を追求しながら、同時に精神性も追求するナビ派(ヘブライ語で預言者)がパリ西部郊外、サンジェルマン・アンレーを中心に20世紀の先駆的美術運動を始めた。

東京国際映画祭、世界トップクラスの映画祭に認定

「東京国際映画祭」がこのたび、世界の影響力の高い国際映画祭の一つに認定された。世界で認められる半面、課題も山積する。三大国際映画祭といわれるべネチア、カンヌ、ベルリンの各映画祭と実際に肩を並べられるのか。

加賀前田家・特別展 きょう(14日)から 旧蔵品が60年ぶり大規模公開

 加賀藩主・前田利家を祖とする加賀前田家の歴史と文化に迫る特別展「百万石!加賀前田家」が14日、東京・上野の東京国立博物館平成館で始まった。

小川俊樹著『五・一五事件』 禍根残したテロに甘い判決【昭和100年を読む】

 昭和7年、天皇親政の「昭和維新」を唱える海軍の青年将校らが犬養毅(いぬかい・つよし)首相を暗殺し、内大臣邸、警視庁を襲撃した五・一五事件。この事件後、政党政治は終焉(しゅうえん)し、軍部が台頭。その後、日本は対米開戦そして敗戦への道を辿(たど)っていく。
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