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草叢から照射する維新史 激動を見詰めた馬籠宿ー島崎藤村『夜明け前』

島崎藤村の『夜明け前』は、中山道の宿場町馬籠(まごめ)の本陣、問屋、庄屋を兼ねた青山半蔵を主人公に、幕末維新の時代を描く壮大な歴史小説である

香川県坂出市のモスクを訪ねて 大切な「祈り」を守る 地域社会との交流の場【宗教思想】

ラマダーン(断食月)の2月27日金曜日、香川県坂出市にあるモスク「香川マスジド」を訪ねた。マスジドはアラビア語でモスクのこと。俗に「香川モスク」とも呼ばれている。

内村鑑三を読む143 『ロマ書の研究』⑤ ローマに橋を架けた自己紹介

パウロは3回、東地中海を舞台に伝道の旅をした。3回目の伝道旅行の途中、紀元57年ごろ、ギリシャのコリントにやって来て、3カ月間とどまった。最後の目的地はエルサレムと予定していたが、以前から胸に秘めていた地がローマだった。

東日本大震災から15年 「家族」テーマに3作品

東日本大震災から11日で15年という節目を迎えた。全国各地で関連の追悼行事などが行われる一方、映画の世界でも震災をテーマにした幾つかの作品が公開される。その中から「家族」をテーマにした3作品を紹介する。

アメリカビーバーの新エリア誕生 横浜・八景島シーパラダイス

 横浜市金沢区の横浜・八景島シーパラダイスにアメリカビーバーの新エリアが7日にオープンし、愛称発表会が行われ、オスの個体の愛称が「ねむ」と発表された。

古川隆久著『昭和天皇 「理性の君主」の孤独』青年時代の思想形成に注目【昭和100年を読む】

2011年初版の古川隆久著『昭和天皇 「理性の君主」の孤独』(中公新書)はその年のサントリー学芸賞を受賞した昭和天皇の評伝。このほど、その後公表された重要な新資料の内容を入れた増補版が昭和100年を機に出された。

泰平の御代寿ぐ「高砂」 国立能楽堂で《月間特集 近代絵画と能》 小林健二氏が川村清雄の絵を解説

東京・信濃町の国立能楽堂2月公演で、「近代絵画と能」が特集された。

「直観」で捉える美の本質 柳宗悦「民藝」誕生から100年 民藝の美は他力的な美【文化】

思想家・柳宗悦(むねよし)(1889~1961年)らにより「民藝」という言葉が大正14(1925)年に生まれ、翌年発表されてから今年で100年を迎えた。無銘の工芸品に光を当て、日本人の美意識を根底から問い直したその思想は今なお新鮮さを失っていない。

厳冬の荘厳さ 春の日差しー冬の滝巡り(北海道・札幌市)

暦の上では大寒を越え春となっている3月上旬の札幌。氷点下を下回る日も続く中、初春の晴れた日に札幌近郊の滝巡りを敢行した。真夏に涼しさを求めて感じる滝巡りとは違った森の風景を見ることができる。

「中国共産党が語れない日中近現代史」兼原 信克、垂 秀夫 著 【書評】

 中国の近代史は、共産党の秘密主義と宣伝工作によって、大きく歪(ゆが)められてきた。これを痛感してきたのは二人著者である前中国大使の垂(たるみ)秀夫氏と、安倍官邸で外交のキーマンだった兼原信克氏。

「終章ナチ・ハンター ナチ犯罪追及 ドイツの80年」 中川 竜児 著【書評】

ドイツ・ベルリンのシンボルとされているブランデンブルク門のすぐ近くに、2700基以上のコンクリート製の石碑が並んでいる。第2次大戦期にホロコーストで犠牲になったユダヤ人を追悼する「ヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」である

「歌よみに与ふる書」正岡 子規著、永井 祐翻訳【書評】

 「紀貫之は下手な歌人であって、『古今和歌集』はくだらないアンソロジーである」(「再び歌よみに與ふる書」翻訳)と子規が新聞「日本」に書いたのは明治31年、若過ぎる死の4年前だった。明治26年に同紙に俳論を連載し、俳句革命を主導してから6年後のこと。

半島出兵を機に本格移入 埴輪が語る古代の馬 生産の担い手は渡来系の人々【文化】

日本人と馬の関係を振り返る時、まず浮かんでくるのは、「その地には牛、馬、虎、豹、羊、鵲はいない」という『魏志倭人伝』での記述だ。

井上寿一著『昭和史の逆説』 当事者の立場から歴史再現【昭和100年を読む】

 指導者たちが軍部の暴走を止めることができず、日本は無謀な戦争に突き進み、国民は塗炭の苦しみを味わった――。

未来への新鮮な息吹 個性広がる彫刻、景観、映像作品 秋田公立美大卒業・修了展/秋田市

「秋田公立美術大学卒業・修了展」が12日から16日まで、秋田県立美術館と秋田市の文化創造館、にぎわい交流館AU(あう)、同美大サテライトセンターの4会場で開かれた。

フランスの20世紀芸術 若き収集家たちの先行投資 無名作家を巨匠に押し上げる【フランス美術事情】

フランスを中心に19世紀末から20世紀の芸術を支えたのは、美術作品の収集家であるコレクターたちだった。当時、コレクターたちは将来を見込んで、才能あふれる作家たちに先行投資する習慣があった。

映画『宣誓』でリアルな自衛官を演じる 俳優・前川泰之さん

映画『宣誓』は、震災で家族を失った前川さん演じる自衛官・春日純平三等陸尉と同じく家族を失い心を閉ざした少年・吉村和樹と出会い共に再生の道を歩むヒューマンドラマだ。東日本大震災から15年という節目の年に当時の自衛隊の姿を見てほしいとの思いから制作された。

『北方領土を知るための63章』名越 健郎・大野 正美・常盤 伸・小泉 悠編著【書評】

 75年ほど前、私は札幌の小学生高学年だった。夏休みに銭函(ぜにばこ)海水浴場に汽車に乗って行った。海水浴期間は10日くらい。だから海水浴場は混み合っていた。

「山岳信仰と修験道」 鈴木正崇著【書評】

 著者によると、幕末に17万人いた修験者は、山岳修行で得た験力(げんりき)により、庶民の健康から経済、心の問題までの日常的な悩みの相談に乗り、解決を助けていた。それが慶應4(1868)年の神仏判然令と明治5年の修験宗廃止令で一挙に失職した影響は大きかった。

「凪の人 山野井妙子」柏澄子著 【書評】

 山野井妙子さんは世界的なアルペンクライマーだ。2002年には夫・山野井泰史さんと中国チベット自治区にあるギャチュン・カン(7952㍍)北壁に登り、その功績により夫婦で植村直己冒険賞を受賞。

内村鑑三を読む142 『ロマ書の研究』④ 全宇宙が混乱と矛盾だらけ

内村鑑三の人生は過去の義人たちがたどった信仰の道を同様に歩んできたものだった。義人とはアウグスティヌス、ルター、ウェスレーたちだ。彼らの信仰はロマ書によるもので、内村はその原理を三つのキーワードで示した。

全ての罪を懺悔し国難払う 奈良博で特別陳列「お水取り」 「十一面観音像」「二月堂縁起」など展示【宗教思想】

奈良の春を告げる東大寺二月堂の「お水取り」が3月1日から14日にかけて行われるのに合わせ、奈良国立博物館で特別陳列「お水取り」が3月15日(日)まで開催されている。

人生の些事を愛おしむ 新宿駅西口の昭和の薫りー庄野潤三『秋風と二人の男』

庄野潤三の短編『秋風と二人の男』は、そろそろ初老に差し掛かった二人の男が東京のターミナル駅の近くにあるデパートの地下レストランで飲食をするという、それだけの話である。

梯久美子著『昭和の遺書』 「遺書」から聞く「時代の声」 【昭和100年を読む】

 戦争、復興そして高度成長と激動の昭和には多く遺書が書かれた。鋭く時代を予感した文学者の芥川龍之介から始まり、二・二六事件の磯部浅一、東條英機ら軍・政府の首脳、特攻隊員、石原裕次郎と美空ひばりなど戦後のスター、そして昭和天皇など、時代をつくった人々、あるいは時代を象徴した人々の遺書を集め、そこから「時代の声」を聞き、人間の生と死を見詰める。

花一輪が世界を一変させる 禅で表現されたウメの世界 「一点梅花蘂三千世界香」

梅まつりの便りが寄せられる季節だ。住宅地を散歩していて、庭に咲いたウメの花にも風情があって心惹(ひ)かれる。見ているとメジロが花をつついたりしている。

自由がもたらす孤独感と無力感 エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』を読む

エーリッヒ・フロムは、ドイツの社会心理学者で新フロイト学派とも呼ばれ、精神分析の考え方を社会学に適用させ、全体主義へ傾倒する人々の心理分析などの研究を行った。

冬季五輪選手や大谷選手 「今年の期待びな」お披露目・久月

 2026年に活躍が期待される人物を題材とした「今年の期待びな」が4日、老舗人形店「久月」本社(東京都台東区)で披露された。

小泉八雲の心捉えた石狐 剛健さと威風の天守閣ー松江城とその周辺(島根県松江市)

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が、妻セツと暮らした松江市のシンボル、松江城。その現存天守閣は、五つしかない国宝の一つだ。城の周辺には小泉八雲の記念館と旧居のほか、八雲がよく足を運んだ城山稲荷神社などゆかりのスポットがある。

『リベラリズムという妄想』 ジョン・J・ミアシャイマー著、新田 亨子訳【書評】

 国際政治学者として有名な米国シカゴ大学のジョン・J・ミアシャイマー氏は「現実主義(リアリズム)」、その中でも特に「攻撃的現実主義(オフェンシブ・リアリズム)」の論客として知られるが、この本はその視点から「リベラルな覇権」という外交政策を痛烈に批判した一冊だ。

『バッハ 無伴奏チェロ組曲』スティーヴン・イッサーリス著、松田 健訳 【書評】

 著者は英国を代表する世界的チェロ奏者。本書はバッハのチェロ組曲集について、たゆみない研究と演奏体験から独自の考察をつづったガイド。
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