トップ文化

文化の最新記事

最新記事一覧

モネ没後100年 14の特別展  「ノルマンディー印象派」展から見る 19世紀欧州を描く混沌の世界【フランス美術事情】

日本でも人気の高い印象派の巨匠、クロード・モネは、地元フランスでも不動の存在と言える。

40代で世界の舞台目指す ピアニスト 管谷怜子さん

 「名ピアニスト」と呼ばれるのは、権威ある国際コンクールで受賞した者のことを指すのか。光の当たらないピアニストの中にこそ、鍵盤に命を吹き込み、聴く人の心を揺さぶる奏者がいる。ピアノ講師から身を引き、演奏家一筋の世界を目指す管谷怜子(すがやりょうこ)さんもその一人だ。

『AIと人間 知の責任について』 三宅 善信著 神道者が生成AIを論じる意味 【書評】

 金光(こんこう)教教会長で神道国際学会理事長の著者は、神道者がAIを論じる意味について、「AIの時代において、最も問い直されているものこそが、神道が長らく言葉にせずに抱え続けてきた世界観だからである」と述べる。さらに、「AIは責任を引き受けない。だが、それはAIが『悪い』からではない。責任とは、死にうる存在にしか宿らないからである」と。

『夏蜜柑とソクラテス』 新井 紀子著 「解ける」より尊い「わかる」【書評】

 『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』で知られる新井紀子氏のエッセー集。数学者で人工知能(AI)研究の第一人者が書いた本と聞けば、堅い論考を想像するかもしれないが、本書は何気ない日常を知性と教養で見つめ、女性特有の細やかなタッチで綴(つづ)ったとても読みやすい作品となっている。

『「マッカーサーの日本占領」への疑問とは』 杉原 誠四郎著 占領政策の功罪を検証【書評】

 日本は7年の占領期間を経て主権を回復したが、戦後レジームから脱却できずにいる。言い換えれば、いまだに「精神的な占領下」にあり、当時の歴史を正しく総括できていないのだ。日本は「マッカーサーの日本占領」を経て、何を解決すべきだったのか、また、何が解決されずに残ったのか。本書はこうした疑問を明らかにするものである。

内村鑑三を読む146 『ロマ書の研究』⑧ パウロの慕うべき魂の清さ【内村鑑三を読む】

ロマ書の第1章第1節から7節までは、パウロの自己紹介だった。この自己紹介でパウロの神学と人生観が語られた。続く第8節から15節までを、内村は第6講で「ローマ訪問の計画」と題して語る。パウロは記した。

推古天皇による仏教立国 豪族連合から天皇王権の国へ【宗教思想】

昨年6月、日本最古の本格的な仏教寺院である奈良県明日香村の飛鳥寺跡(国指定史跡)で、1956年から57年にかけて行われた発掘調査で発見された遺物の中から、6世紀末に仏塔の地下に納められた創建時の舎利容器とみられる金属片が複数確認され、お椀(わん)形の金銅容器である可能性が高いことが判明した。

人の心に潜む欲心 大森界隈は後に文士村にー芥川龍之介『魔術』

〈或時(あるとき)雨の降る晩のことです。私を乗せた人力車は、何度も大森界隈(かいわい)の険しい坂を上ったり下ったりして、やっと竹藪に囲まれた、小さな西洋館の前に梶棒(かじぼう)を下ろしました〉

筒井清忠編『昭和史講義【戦後文化篇】(上)』 大衆を軸に新たな視点で【昭和100年を読む】

 戦後文化を思想や文学を中心に19人がそれぞれのテーマで講じ、新たな視点から光を当てている。取り上げられたテーマは大学やマスメディア周辺の人々の間で一時期流行し消えたものでなく、日本が迫られている課題・問題と格闘したものを選定したものだ。その結果、大衆・庶民を主軸とすることに力点を置いた文化史になったと編者は述べている。

禅の至宝を一堂に 大徳寺開創700年記念し10月に特別展/東京国立博物館 非公開の千利休像など初公開

京都・紫野の大徳寺の開創700年を記念した特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑(ほんちょうむそうのぜんえん)」が東京国立博物館で10月14日~12月6日に開かれる。これに先立ち、同博物館で特別展の概要について報道発表会があった。

米国建国250周年 盛大な祝賀行事を準備 「独立誕生の地」ボストン【文化】

今年は米国で建国250周年を迎え、連邦政府、州政府、地方自治体ではこれを祝う盛大な式典を準備している。

「アニメ東京ステーション 初夏の集い」声優によるトークショーや朗読劇も披露

東京・池袋にある「アニメ東京ステーション」でこのほど、公式ユーチューブの公開収録イベント「アニメ東京ステーション 初夏の集い」が行われた。抽選で選ばれた52人が会場を訪れた。

歌に生き「婦道の鑑」に、後藤逸女の足跡を求めて(秋田県湯沢市)

最近、気になっている女性がいる。幕末から明治にかけ秋田が生んだ「天才的な女流歌人」「近代の小野小町」と評される後藤逸女である。一農家の娘でありながら、2千首を優に超える和歌を流麗な筆で書き残した

『古墳時代の歴史』 松木 武彦著 古代国家の黎明期を大胆に【書評】

 考古学者には発掘調査を基に大胆に時代を語る人と、それを控える人とがいて、著者は前者。倉敷市の楯築遺跡を巡るシンポジウムで、「楯築は前方後円墳の原点で、ここに誕生した特殊器台祭祀は2世紀後半の倭国大乱を鎮めたのではないか」と語っていた。

『宗教のアメリカ』 藤本 龍児著 各州憲法にうたわれた「神」【書評】

 本書はアメリカの宗教について論じた本ではなく、アメリカという国それ自体が、西洋文明から受け継いだ「ユダヤ―キリスト教」的世界の上に成り立っている、ということを示した本である。

『日本共産党 悪魔の事件簿』 松崎 いたる著 元党員による内部告発集【書評】

 「殺人」「スパイ」「冤罪(えんざい)」「税金還流」「性犯罪」「海外逃亡」「謎の突然死」――。いずれも共産党員が関わった犯罪やスキャンダルだが、大手メディアは報じようとせず、「なかったこと」にされようとしている。

物語と象徴を秘めた写実 アメリカの原風景を描く 東京都美術館「アンドリュー・ワイエス展」 俳句に通じる独特の風韻も

アメリカ写実絵画を代表するアンドリュー・ワイエス(1917~2009年)の回顧展が、開館100年を迎えた東京・上野の東京都美術館で開かれている。

能登人の万葉的大らかさ 花嫁花婿祝福する村人たちー加能作次郎『汽船』

大正から昭和初期にかけ自然主義の流れを汲(く)む私小説作家として活躍した加能作次郎は、明治18(1885)年、石川県・能登の羽咋(はくい)郡西海村(さいかいむら)風戸(ふと)(現・志賀(しか)町西海風戸)に生まれた。

宇治抹茶、世界に人気広がる 京都府・山城地域【フォトギャラリー】

 京都府南部の山城地域は日本茶を代表する「抹茶」「煎茶」「玉露」を生み出し、日本の喫茶文化を支えてきた。現在も残る茶畑・茶問屋街・茶工場・茶ゆかりの寺社などから日本茶の文化を辿(たど)ることができる特別な土地だ。

林 健太郎著『昭和史と私』 マルクス信奉から保守論客へ【昭和100年を読む】

 西洋史学の泰斗(たいと)で東大総長を務めた林健太郎が、月刊誌『知識』に平成2年から約2年間連載したものを一冊にまとめた。歴史学者の冷徹な眼(め)とその時代を生きた一人の知識人の実体験から激動の時代相を浮かび上がらせる名著だ。

ヤーコプ・ブルクハルト著『世界史的考察』を読む 世界を動かす三つの力 文化こそ、人間性を守る最後の砦

19世紀スイスの歴史家ヤーコプ・ブルクハルトの著書『世界史的考察』は、単なる世界史の概説書ではなく、「歴史を動かしているものは何か」を問うた文明論であり、歴史哲学書である。

執行草舟氏の思想とキリスト教の接点 人間は死ぬために生きる 十字架と復活の死生観

筆者が何故「執行草舟(しぎょうそうしゅう)」という人物に関心を持ったのか、それはたまたま執行氏の動画 「自民党圧勝の意味」を見て強い共感を持ったからである。

『ハプスブルクの文化を知るための71章』 川成 洋編著 結婚政策で大帝国に【書評】

 ハプスブルク王家は13世紀初頭から第1次大戦までの長い歴史を重ね、1452年以降、神聖ローマ帝国皇帝位をほぼ独占し、ヨーロッパの10余りの大国を傘下に収め、しかもハプスブルクという家名を国名にしていたのだ。

『斉明天皇』 市 大樹著 悪評高き女帝を再評価【書評】

 「鬼の雪隠(せっちん)」や「酒船石(さかふねいし)」など飛鳥(あすか)に点在する不思議な巨石をゾロアスター教の遺跡と推理した松本清張は、斉明(さいめい)天皇が同教に傾倒していたとして最後の長編『火の路(みち)』を書いた。その後の発掘で松本説は否定されたが、古代史への興味を引き立てたと評価する古代史家も多い。

『光と糸』 ハン・ガン著 斎藤 真理子訳 現在は過去を救い得るのか【書評】

 2024年にノーベル文学賞を受賞した著者は、これを機に所感を求められ、過去の仕事を振り返る機会が与えられた。詩とエッセーを収めた本書は、受賞後初の作品集。詩人として、作家として、抱いてきた主題が語られ、それらの主題は韓国をはじめ現代世界の多くの人々が共有しているもので、確かにノーベル賞に値する作家だったと実感される。

膨大な化石と鉱物で繙く 六つのコーナーで分かりやすく 企画展「秋田の大地と成り立ち」 秋田県立博物館

どのような地質活動の積み重ねで秋田県が誕生したのか、おびただしい動植物の化石や鉱物標本を一堂に集めて繙(ひもと)く企画展「秋田の大地と成り立ち」が秋田県立博物館(秋田市金足)で開かれている。

一世を風靡したカルダーの類い稀な作品群 欧州にない遊び心と軽やかさ アートの世界に物理学を持ち込む【フランス美術事情】

世界中の大都市の公共スペースでアレクサンダー・カルダーの彫刻作品が20世紀、一世を風靡(ふうび)した。パリのルイ・ヴィトン財団では、類稀なインスタレーションの物語(8月6日まで)が見られる。

ジャンル様々、夢のステージ 異色のユニット 行田に集結!

政治と詩吟とクラシック。全くジャンルの異なる3人のエンターテイナーが埼玉県行田(ぎょうだ)市に集結した。

坂本多加雄、秦郁彦、半藤一利、保坂正康 各著『昭和史の論点』 坂本氏の覚めたリアリズム【昭和100年を読む】

 昭和史の第一線の研究者、論客4人が縦横に論じ合っている。月刊誌『諸君!』に平成12(2000)年に掲載された座談会を基に、同年、文春新書の一冊として出された。それから四半世紀以上が経過しているが、今でも昭和史の争点を語るときの起点となる問題提起、視点が提示されている。

内村鑑三を読む145 『ロマ書の研究』⑦ 自由と独立は「信仰の服従」から

ロマ書の1章1節から7節までを、内村は「パウロの自己紹介」と題して、第2講から第5講まで、4回にわたって論じた。
人気記事
Google Translate »