増 記代司

読者はしばしば「流される」 世論誘導、世論操作という新聞の宿痾

「流されない 私は読んで 考える」。来月の第77回新聞週間を前に先週、日本新聞協会が発表した代表標語である。約1万編の応募から協会の選者たちが選んだという。ネット情報などに流されず、新聞を読んで考えてほしいと言いたいのかもしれないが、「新聞記事に流されないで、よく考えてほしい」と選者が願っているようにも思えてくる。

自社の世論調査とも過去の記事とも食い違う朝日編集委員の連載

朝日の編集委員は自社の世論調査も読まないらしい。政治の歴史も学ばないらしい。いやはや、呆(あき)れたお人たちである。「自民党総裁選 編集委員が問う」と題する朝日の連載記事を読んで、こんな感想を抱いた。(8月27、28、30日付の上中下)

【終戦の日】8月ジャーナリズムによる戦争体験の継承に疑問を投げ掛ける識者

猛暑の折、しばしば“避暑地”として利用するのが、街の本屋さんである。といっても蔵書は5万冊にも上る大型書店。店内にはソファーがあり、本探しは休み休み。そこで出会った高齢者と他愛もない話をしたりする。その知人が来ると、また違った話題に花が咲く。高齢者の「記憶の引き出し」は実に多いと感心させられる。もっとも曖昧だったり、話の辻褄(つじつま)が合わなかったり―。

英記者が1年間考え続けた戦争を阻止する方法と毎日のお花畑社説

英誌「エコノミスト」元編集長のビル・エモット氏は、米中戦争のリスクについて新刊を執筆するために、この1年間、第3次大戦を止めるにはどうすればよいのか、考え続けてきたという。その日本語訳が最近、出版されたと毎日11日付のコラム欄「時代の風」で報告している。(ちなみにそれは『第三次世界大戦をいかに止めるべきか 台湾有事のリスクと日本が果たすべき役割』扶桑社)

長崎市のイスラエル不招待 原爆の日を政治利用してきた左派勢力

8月ジャーナリズムの最中である。8月6日の「広島原爆の日」、9日の「長崎原爆の日」、15日の「終戦の日」を軸に「平和を守る。二度と戦争はしない」の一大合唱を繰り広げる。それが8月ジャーナリズムである。

憲法を金科玉条としてきながら「魔女狩り」を続ける朝日の歴史的変節

「憲法を考える」。このタイトルを冠した特集が月1回、朝日の紙面を飾る。いつ頃から始まったのか、朝日デジタル版には2019年9月からの57回分が載っているが、もっと以前からあり、なかなかの長期連載である。むろん朝日流の護憲論で、ほぼ毎回、政府・自民党を痛烈に批判するのが特徴である。

旧統一教会 特定の人・団体のため法解釈を突然変える政府の暴走と「手を貸す朝日」

40年続いた法解釈を突然変える。こんな恣意(しい)的なことが許されるのか―。1カ月前に大阪地裁で一つの判決があった。黒川弘務東京高検検事長の定年を延長した2020年の閣議決定を巡って政府が関連文書の不開示を決めた決定を取り消すよう求めた訴訟で、大阪地裁は6月27日、不開示決定を取り消す判決を下した。

テロ指弾する論調なく犯人の「意向」に沿って報じる日本メディア

トランプ前米大統領暗殺未遂事件はテロにどう臨むのか、メディアの姿勢も問われた。米メディアでテロ犯に同調する論調は今のところ、見受けられない。政治分裂がいくら深刻でもテロは断じて許さない。それが自由民主主義国のメディアの矜持(きょうじ)だろう。

メディアによる「隠蔽」が作るフェイクニュースと悪意ある世論操作

NTT関連サイトに「フェイクニュース」に騙(だま)されないための“指南”がある。それにはフェイクニュースはデマや事実に基づかない情報で構築されたものだけでなく、悪意を持った人が世論を操作するために行うものもあり、それに騙されない「メディアリテラシー」が必要とある。

創立70年迎えた自衛隊 「違憲」の旗を振り貶め続けてきた朝日

「古希」は中国・唐の詩人、杜甫の「70年生きる人は古くから希(まれ)である」との詩の一節に由来する。7月1日に創設70年を迎えた自衛隊のそれは「希な軍隊」としての古希のように思える。

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