川瀬 裕也

中国に台湾侵攻の“トリガー”与えるな

現在の沖縄に必要な抑止力について理解を深めることを目的に、県内有志らによって今年7月に発足した「沖縄を戦場にしない抑止力研究会」は2日、緊急政策提言セミナーを浦添市内で開催した。陸上自衛隊の元西部方面総監を務めた本松敬史氏が「沖縄に必要な抑止力とは」と題して基調講演を行い、中国に台湾侵攻の「トリガー」を与えないためにも抑止力の強化が急務だと訴えた。

首里城火災から5年 出火原因の立証にめど

2019年10月31日未明に発生した首里城火災からまもなく5年となる。出火原因の追究と責任の所在を巡る県との裁判で原告共同代表を務める石岡裕氏は、首里城の管理体制の在り方を再度疑問視し、争点となっている出火原因の立証に「一定のめどが立った」と明かした。

患者本人の思い理解する努力を

沖縄県那覇市の地域包括支援センター(本庁地区)はこのほど、世界アルツハイマー月間(9月)に合わせ、啓発勉強会「みんなで認知症を学ぼう」を開催した。認知症専門医で、同市の天久台病院院長を務める平良直人氏が講演し「認知症患者本人の思いを理解することが大切だ」と呼び掛けた。会場ではカードゲームを通して認知症についての理解を深めるコーナーや、パネル展示なども行われた。

石破首相が提唱「アジア版NATO」に疑問

石破茂首相は、日本周辺の安全保障環境が厳しさを増していることを踏まえ、自民党総裁選で「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」の創設を掲げ、日米地位協定の見直しなどに着手すると主張した。果たしてこれらは、日本の安全保障強化のために必要な次の一手なのか。戦後の米軍統治の歴史や、日米安全保障条約、日米地位協定の経緯などに詳しい元沖縄県副知事の牧野浩隆氏の見解を聞いた。

玉城知事就任2期目折り返し 石破新政権に期待も見通し厳しく

沖縄県の玉城デニー知事は9月30日で2期目の就任から2年となった。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画反対を公約に掲げ再選したものの、裁判での敗訴や選挙での敗北が続く。玉城氏は石破茂新首相に、移設工事の中止などを見据えた、日米地位協定の見直しなどを期待しているが、一部県議らからは冷ややかな声も聞かれる。

万策尽き 新たな足掛かり模索 玉城知事

米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡る訴訟で、県の敗訴が確定してから今月で1年が経過した。国が工事を本格化し、玉城デニー知事は移設工事を阻止する手段を失った。こうした中で玉城氏は訪米し、沖縄県内で発生した米兵による性犯罪への懸念を表明するなど、移設工事阻止の新たな足掛かりを模索しているとみられる。

宜野湾市長選 佐喜真氏圧勝

現職の死去に伴う沖縄県宜野湾市長選が8日、投開票され、保守系無所属の佐喜真淳元同市長(60)=自民、公明推薦=が、玉城デニー知事や革新系団体の支持を受けた新人で元同市議の桃原功氏(65)=立民、共産、社民、社大推薦=らを破り、6年ぶりに市長に返り咲いた。同市が抱える米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設容認と、跡地利用推進を掲げてきた松川正則市政の継続を望む明確な民意が示される結果となった。

理解と尊重で明るい日韓関係を

日本と韓国との交流促進を目的に活動する韓日経済文化交流会(イム・ヨンホ会長)と、日韓経済文化交流会・沖縄(竹林春夫会長)が主催する「日本語弁論大会inOkinawa」が、このほど沖縄県那覇市で開催された。日本語を勉強する韓国人の中高生11人が参加し、約50人の聴衆を前に熱弁を振るった。

普天間政策巡り保革激突 宜野湾市長選 8日投開票

松川正則宜野湾市長の死去に伴う同市長選挙が1日告示され、8日に投開票を迎える。自民党県連と公明党県本部が推薦する元職、佐喜真淳氏(60)と、共産党、立憲民主党、社民党推薦の新人の元同市議、桃原功氏(65)、新人で会社代表の比嘉隆氏(47)が立候補を届け出ている。米軍普天間飛行場の返還を巡る政策などを争点に、佐喜真氏と桃原氏の事実上の一騎打ちの構図となっている。各種世論調査によると、両氏の票差はかなり拮抗(きっこう)しているとみられ、支持者拡大に向けた激戦が連日繰り広げられている。

尖閣・魚釣島 メキシコ国籍男性が上陸

沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島に16日、メキシコ国籍の男性が上陸し、第11管区海上保安本部が救助していたことが17日に分かった。男性に政治的意図はないとみられているが、中国公船の領海侵入が常態化している尖閣諸島だけに、緊張感が高まっている。元陸将補の矢野義昭氏は、尖閣でのグレーゾーン事態への対応が急務だと語る。

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